お友達の素敵な笑顔を探そう

開催概要

お友達の素敵な笑顔を探そう

日時:2024年12月7日
場所:立教女学院小学校  聖マリア礼拝堂
参加者:6年生の子どもたちとそのご家族 約100名
主催:6年生お父さんの会幹事

報告内容

 フィルムカメラからデジタルカメラになり、今ではスマホに当たり前のように実装され、誰でも簡単に写真を撮れる時代になりました。写真はすっかり身近な存在になっています。

 そしてそう遠くない将来、娘たちは自然にスマホを使い始めるでしょう。私たち親がそうであるように、気軽に写真を撮り、他者と共有したり、時にはSNSを活用して、遠く離れた人々とのコミュニケーションツールとして利用するようになるかもしれません。しかし、写真を撮ることが易しくなりすぎた今、時には他人を傷つけてしまう可能性もあると考えます。手軽で簡単に撮れるようになったからこそ、これまで以上に被写体への責任を真摯に考える必要があるのではないか。そんな思いから、今回のイベントを企画しました。

 今回、国内外で著名なアーティストであり、「その人の明日の幸せを願って」写真を撮り続けてこられたハービー・山口先生をお招きし、写真の楽しさと、写真を使ったコミュニケーションの取り方についてご講演頂きました。ミュージシャンや著名人物、さらに街で出会った人々など、様々な人を撮影してこられた先生の「撮影の心構え」についての話は、撮る人も撮られる人もお互い向き合う姿勢が大切であることを教えてくださり、写真の持つ力と相手を思いやる気持ちを子ども達に伝えて頂きました。その内容は子ども達には少し難しかったかもしれませんが、終始真剣に聞き入っている様子が印象的でした。

 講演の後、子ども達は5つのグループに分かれ、ハービー先生から直接「写真撮影のコツ」を学びました。その上で、長く一緒に過ごしてきた友達の笑顔をさがし、それぞれが自分の視点で友達を写真に収めるべく、学校内を移動しながら撮影していました。

 ハービー先生自らがお手本として撮影してくださった写真を見た子ども達は「ちょっとした工夫で、普段の友達がこんなに素敵に撮れるんだ」と大きな発見をした様子でした。時間が続くにつれ、撮るより撮られたいと考える子ども達も増え、先生の周りには大きな人だかりができていました。先生もそんな子ども達に対応するように、たくさんの写真を撮ってくださいました。

 先生と昼食をご一緒したあと、子ども達が撮影した写真を見ながら講評会を実施しました。子ども達が自由な発想で撮影した写真は、大人でも思いつかないような視点から撮られた作品が多く、先生からの謝答やアドバイスを通じて、子ども達が自信を深めていく様子が見られました。

 講評会の最後には、先生から「写真にとどまらず、好きなことに全力で取り組む姿勢こそ『パンクだぜ』」という熱いお言葉を頂きました。これは、先生が若かりし頃に、ロンドンの地下鉄で偶然出会った「ザ・クラッシュ」のボーカル兼ギターリストの、ジョー・ストラマーに言われた言葉だそうです。

 今回のイベントを通じて、子どもたちは写真を楽しむとともに、相手を思いやる心の大切さを学びました。写真を撮ることが、家族や友人との新しいコミュニケーションの形として広がることを願っています。そして、写真をきっかけに、挑戦し続ける姿勢を育み、大人へと成長していく子どもたちを応援したいと思います。