学校生活

小学校だより

2019/10/30

第250号 2019年9月30日

平尾誠二氏のこと    校長  佐野 新生

 中高の体育祭も無事に行われ、次は小学校の運動会です。日中の日差しはまだ強烈ですが、今週からはグラウンドでの練習に子どもたちも教員も精一杯取り組みます。天候に恵まれるとありがたいのですが、どうなることかと思っています。

 日本初の開催となったラグビーワールドカップ、9月20日から全国各地で熱戦が繰り広げられています。日本チームが初戦のロシア戦に続き、ワールドカップ主催団体の本拠地でもあり世界ランク2位のアイルランドにも勝利してしまうという大金星を挙げた日本代表チームに世界的な注目が集まっています。「日本が優勝しますよ。」と日本代表の誰もがインタビューに答える様子に、強烈な自信とその裏付けである厳しい鍛錬には敬意を感じながらも、それは実際とても無理だろう、と大半の人々が考えていたであろうだけに、アイルランド戦での互角以上の戦いぶりには大いに驚かされ、先入観を修正させられたことでしょう。ラグビーの代表戦の出場には日本国籍を有していることが絶対条件ではなく、外国籍であっても出生地が当該国、両親および祖父母のうち一人が当該国、当該国で3年以上継続して生活している、といった条件を満たせば代表選手として認められるため、個性豊かな選手たちがそれぞれの持ち味と自由な発想を生かして、多彩な攻撃と守備を次々に繰り広げるチームに成長しています。「自分たちが勝つことを信じて準備を重ねてきた。」と語る日本代表の今後の活躍が楽しみです。

 思い出されるのが、ミスター・ラグビーと呼ばれ、3年前の10月に53才で逝去した平尾誠二氏のことです。伏見工業高校ラグビー部を率いて高校日本一に導いた後、同志社大学ラグビー部では1年生からチームの司令塔役を任され、史上初の大学選手権3連覇を達成、19才で日本代表に選出されます。しかし卒業後はすぐには社会人ラグビーの道には進まず、アンティーク家具を学びにロンドンに留学しますが、ラグビーの情熱は失われず、ロンドン郊外の名門クラブチームに加入したところ、様々な年齢、経験、職業を持ったメンバーが、自分たちの生活、自分たちの人生をより豊かにするためにラグビーというスポーツを楽しんでいる姿に接します。いい選手はどこのポジションもできて当たり前、というイギリスでの体験を得て神戸製鋼のキャプテンに就任し、それぞれのポジションの役割を固定せず、選手個人が主体的に判断し、柔軟に攻め方守り方を考える、チームメイトがそれを感じ取ってチームとして臨機応変に動いていく、というチームを目指して大改革を行い、日本選手権で7連覇という偉業を達成します。その後は日本代表監督にも就任し、第一回のラグビーワールドカップへの参加を実現した傑出した存在です。「強いチームというのは、指示された通りに動くだけではなく、イマジネーションを膨らませて、それぞれの状況に応じて何をすればいいかを考え出せるチームである。」「ルールづくりも大事だが、本当は一人ひとりのモラールが少し上がればチームはものすごくよくなる。決め事がたくさんあるチームは、本当はあまりレベルの高いチームではない。」「忍耐力を養うならば、スポーツをするより冬の滝に打たれた方がよっぽど短時間で効果が上がる。それなのになぜスポーツをするかというと、スポーツは楽しい、面白いものだからだ。」等々の言葉は、心に響きました。私たちの学校でも、子どもたちも教員も一人ひとりが皆のことを考えて意欲的に取り組み、周りの人と呼応し合って、楽しい運動会、楽しい学校生活を実現していきたいものだと考えています。

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≪スタディツアー5年生 茨城県金砂郷 5B・9/10~11  5A・9/1112
 台風の影響もあり天候が心配されましたが、暑いくらいの晴天の下で収穫ができました。春に植えたときは膝よりももっと下にあった稲は、腰よりも高く伸び、たくさんのお米をつけた稲穂は、重みでお辞儀をしているように垂れていました。ここまで夏の間、大切にお米を育ててくださった金砂の方々に感謝しつつ、いよいよ収穫です。束にしてキュッと結んだ稲は、天日干しをして乾燥させるために、更に「おだがけ」という作業をします。全員が一生懸命に、笑顔で作業に没頭する姿には、大きな成長を感じました。スタディツアーは、子どもたちがチャレンジしたり、主体的に活動したりする上で絶好の環境なのです。“お米を1から育て、収穫し、自分で食べる”。この経験はただ楽しかった思い出だけでなく、食や産業に対する新たな問題意識を産み、次の学びへの重要な足かけとなっていくでしょう。(5年 堀口)
~日記より~
・田んぼに着くと、一面がきつね色でとてもきれいだった。いよいよ収かく!根もとを持って、カマを手前に引くと、「ザクッ」。いい音がして、かることができた。カマはちょっとこわいけど、なんだか楽しくなって、たくさんザクザクした。収かくした稲は、まとめて干さなければいけない。稲はしっかり実っていたから、干すのは結構大変だった。
・川掃除をしたのですが、どんどん楽しくなってきて、最後は川遊びのようになってしまいました。気がつくと、自分や周りの友達全員が全身びしょびしょになっていて、「こういったこともたまにはいいな」と思いました。そして、全員全身ずぶ濡れになって笑学校に帰りました。

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≪スタディツアー6年生 南三陸 6A9/16~18 6B9/19~21
 南三陸のスタディツアーは天候に恵まれ、澄み切った青空と太陽の光を反射し輝く水面、深い緑に囲まれた日々となった。最初の訪問地である大川小学校。遺族でもある語り部さんは「ここ、今は何もないでしょう。でもね、震災前までは本当に普通の町だったんだ。」と写真を見せながら淡々と語ってくださった。美しい校舎、子どもたちが過ごす日常と何も変わらない学校生活の話、そして津波に遭遇するまでの51分間とその後の話を伺った。子どもたちの足でも5分程度の裏山に登り、「一度ここまで来た子もいたんだよ。ここまで来れば助かった。でも先生に戻されたんだ……。」と聞いた子どもたちは、「こんな短い距離なのに、何故……。」と口々に呟いていた。「救えた命、救いたかった命、救って欲しかった命。命をいろんな角度から捉える必要があると思う。」という言葉が、子どもたち一人ひとりの心に刺さったようだ。8年半前に大津波に襲われ、町・人・途切れる事のないと思っていた日常生活が突然なくなってしまった。同じ場所とは思えないほど美しい光景を見ながら、「命の尊さと儚さ」を感じ、自分たちの普段の生活を省みる機会になったようだ。
 「私は軽々しく『一生懸命』という言葉を使っていたけれど、命を懸けるのは想像できない程の思いが溢れていることだと感じた。これからは簡単に使えないと思った。」「自分の命は自分で守る。そのために、考える事と判断して行動する事が本当に大切だと思った。」といった感想が寄せられた。漁業・農業等の体験で出会った地元の方々は皆、優しい笑顔で接してくださった。「これからはもっと私も笑顔を大切にする。また南三陸に来たい。」子どもたちの心の中に、「ずっと忘れない」「忘れたくない」という思いが残る3日間となった。(6年 吉川)

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《第42回 私学水泳記録会≫
9月8日(日)に明星学苑総合体育館プールにて、第42回水泳記録会が行われました。都内の私立小学校13校が集まり、男女合わせて156名の児童が参加しました。本校からは選考会を経て、学校代表として4年生3名、5年生1名、6年生4名の計8名が出場。自己記録の更新を目指して一生懸命泳ぎました。ほとんどの選手は選考会や練習時よりも良いタイムを出すことができ、この結果を自信にしてほしいと思います。(体育科 草苅)

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≪東京手描友禅 ~4年~≫
「東京手描友禅」は、東京の新宿区や練馬区、中野区で作られている、伝統工芸品の一つです。絹の生地に施された粋な柄や東京らしいモダンなデザインは、下絵の段階から全て手描きで作られています。今回4年生は社会科の授業の一環として、東京手描友禅の体験学習をしました。伝統工芸士の先生方の修行についてのお話や、実際に使われている道具や作られた作品などもご紹介いただいた後に、一人一枚ずつ絹の布に「友禅さし」という染料を色さしする工程の体験です。いつか伝統工芸品を手に取ったり着物に袖を通したりするときに、この体験を思い出してもらえたらいいなと思っています。(4年 中村)
~日記より~
・DVDで見た、「下がき」がすごいとおもいます。筆なのにえんぴつみたいにスラスラかけていて、習字も苦手な私にはとてもできないことだと思いました。
・授業の最初に先生方の作品を見ました。着物を見て、私も大人になったらこんなきれいな着物を着てみたいなと思いました。
・お友だちの絵を見ていると、みんな色がちがって、この子の色はステキだな、といろいろな色を見られて、きれいな色合いが分かった気がします。


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《色鉛筆》
僕の生きる道
 元号が令和に変わる頃、様々なテレビ番組で「平成を代表する歌」が話題として取り上げられたが、これが「世界に1つだけの花」である事は、誰も異論をはさまないであろう。ただし、これが「僕の生きる道」というドラマの主題歌であった事は、意外に知られていない。
「僕の生きる道」は2003年放送の、草彅剛さんが演じる、ガンに侵された男性の余命1年間を描いた作品である。そして主人公は28歳のカトリック系私立高校理科教師なのである(ほぼその頃の私の境遇と一致)。もちろん完全感情移入で毎週感動し、ヒロインの矢田亜希子さんのファンになった事は言うまでもない。
ただ、主人公は合唱を通して生徒たちと心を通わせコンクールを目指すことになるのだが、見ていた当時の私は「そこは理科でしょ」と思っていた。理科教師なのだから。
今振り返ってみると、異なった視点を持っている。学問は人の可能性を広げ、人生を豊かなものにしてくれる。これは間違いない。しかし人の心を育てるのは音楽・絵画といった芸術の分野、スポーツの分野など趣味と呼ばれることだと思う。だからバランスよく様々な事を経験・吸収していく必要がある。そんなことを理科室の真下にある音楽室から聞こえてくる児童の歌声を聞きながら、ふと思うのである。 (大澤 知由)

2019/10/30

第249号 2019年9月4日

たいせつな「いま」を    教頭  吉田 太郎

 長かった夏休みが終わり、本日から新学期が始まります。皆さまはどんな夏を過ごされましたか。しばらくは、まだまだ暑い日が続きそうですが、秋はスポーツや勉強、芸術といった分野においてもじっくりと取り組むことができる良い季節です。芸術の秋にちなんで今号は美術のお話から一つ。
 この夏、東京ステーションギャラリーで行われた「メスキータ展」(6/29〜8/18)を鑑賞しました。まず、「メスキータって誰?」というのがこの展覧会のキャッチコピーでした。メスキータ(Samuel Jessurun de Mesquita1868~1944)とはポルトガル系ユダヤ人の画家、美術家で主に版画作品の製作や美術学校の講師として活躍した芸術家です。だまし絵で有名なM.Cエッシャーがメスキータから大きな影響を受けたということで脚光をあびることになったようです。
 今回の展覧会は日本初の回顧展であり、版画や油彩、水彩など約240点の作品を紹介するものでした。驚かされたのは、これらの作品は全て個人の収集家によるコレクションであるということです。第二次世界大戦の最中、ユダヤ人であったメスキータは1944年にナチスによって拘束され、アウシュビッツで処刑され最期を遂げています。アトリエに残された作品は、エッシャーら何人かの弟子たちによって、命がけで運び出され、保管され、こうして作品展が開催され日の目を見ることとなりました。

 メスキータの作品の最大の魅力は白と黒で表現される木版画です。初期の作品には自画像や息子ヤープを描くものが多いのですが、自身が年齢とともに老いていく、あるいは息子の成長を追いながら、その変化を作品として残していったものが数多く見られました。中でも印象的だったのは、1926年の「メメント・モリ」(頭蓋骨と自画像)という作品です。頭蓋骨とメスキータが向き合うように描かれた構図。「メメント・モリ(死を忘れるなかれ)」というテーマは、ヨーロッパでは古くから「死」を通して「生」を考え、よりよく生きようとすることにつながるもの、として好まれるモチーフですが、私はこの絵に描かれたメスキータの自画像が、生きようとすることを前向きに捉えるのではなく、死を受け入れ、諦めているようにも、達観しているようにも見える、そんな印象を受けました。まるで、アウシュビッツでの最期を予感するような、そんな哀しげな表情に映ったのでした。
 メスキータが生きた時代は二度の世界大戦の最中。常に死と隣り合わせだったことでしょう。ナチスの台頭、戦争の混乱の中でも表現することに妥協しない芸術家としての姿勢がエッシャーらに大きな影響を与え、現代のグラフィックアートにも通じる作品として評価されたのでしょう。

 「メメント・モリ」ラテン語で表される不思議な語感。「死を忘れるなかれ」という言葉。人生に最終到着駅があるからこそ、現在地の自分を改めて見つめることができる。少々、話が大げさになってしまいましたが、終わりがあるからこそ、「いま」のこの時が大切であるということを覚えたいと思います。親として子どもと関わることのできる「いま」。教師として子どもたちと学び合うことのできる「いま」。神さまに愛される存在として共に育まれる「いま」。芸術の秋の夜長にお子さんと「いま」について語り合ってみてはいかがでしょうか。

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≪オーストラリア国際交流プログラム2019≫
 8月24日~9月2日、今回で2回目となるオーストラリア・ニューサウスウェールズ州バリナでの国際交流プログラムが実施されました。主な目的は「異文化への理解を深めること」、「お互いの文化を尊重し合うよい友人関係を築くこと」です。6年生の希望者12名が参加して、10日間、EAC(Emmanuel Anglican College)での現地校体験、ホームステイ体験を行いました。6月中旬から始まった2019年度の経緯をご報告します。(杉本)

【事前学習】
 参加メンバーは、放課後を利用して3回の事前学習を実施しました。目的は、チームビルディング・プログラムの目的共有・生活のための会話学習・EACでのパフォーマンス準備です。また、滞在中2度ある日曜日には現地の礼拝と聖餐式に出席するため、事前体験として聖公会・聖オルバン教会(港区)での礼拝にご家族も一緒に参加していただきました。オーストラリアでの短い滞在をより有意義なものにするため、皆が積極的に課題に取り組み、自覚と期待を高めて出発に備えることができました。

【EACでの授業体験】
 滞在期間中の平日(月〜金)は、EACの子どもとして学校生活を送りました。12名の参加者達は、3・4人ずつに分かれて5年生と6年生のクラスに入り、スクールバディと一緒に授業に参加しました。算数やプログラミング、体育や宗教(Religion and Value Education)など、現地の児童と同じ時間割で一日の学校生活を送る体験をしました。授業によっては内容が難しく、戸惑うこともあったようですが「分からない単語を何度も丁寧に答えてくれて、自然に“Thank you”と何度も言っていました。」「言葉がわからなくてもやり取りで分かるんだ、と発見しました。」との感想の通り、コミュニケーションを通じて理解する面白さを知ることができました。小学生の同世代の子ども達らしく、学校生活が進むうちにみるみる距離を縮めて親しくなり、休み時間にスポーツを楽しんだりおしゃべりをしたり、現地の子と一緒になって、歩きながら丸リンゴをかじったり、芝生に座ってスナックを食べたり。あっという間にのびのびと居心地良さそうに過ごしている姿は、子どもの順応性の高さを改めて感じさせるものでした。
 最終日には、私たちとEACの小学生全員で礼拝を捧げました。お互いの学校での学びが神様に祝福されたものでありますようにと祈りを交わすことができ、素晴らしい時間を共有できました。クラスメイトとのお別れでは、たくさん写真を撮り、メールアドレスを交換し、最後は涙を浮かべてハグを交わし……。充実した学校生活を過ごすことができ、EACの子ども達、先生方、スタッフの皆様への感謝は尽きません。

【ホームステイ体験】
 バリナ滞在の8日間は、全てホストファミリーのお宅でのホームステイを経験しました。大らかで優しく、のどかな雰囲気の町に暮らしている皆さんは、どの方も本当に親切に私たちを受け入れてくださいました。放課後にビーチに出かけたり釣りをしたり、たくさんのお肉やソーセージを焼くBBQをいただいたりと、オーストラリアならではの暮らし方を楽しむことができたようです。ファミリーの子ども達とも仲良くなり、最終日には小さい妹にずっとしがみつかれてお別れに時間がかかっていたり、大きなマザーにぎゅーっとハグされたまま涙をこらえていたり。オーストラリアに「家族」ができたという大きな宝物をいただいて「帰りたくないな」という思いとともに帰国の飛行機に乗ることができました。
 10日間、日本の家族から離れてオーストラリアでの学校生活を送るという大きな挑戦が、今後誰かの役に立つための経験として生かされますように、また今回のプログラムを支えてくださった全ての方に神様のお恵みがありますようにとお祈りしています。

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≪子犬たちの旅立ち≫
6月に生まれた8頭のあかちゃん。今回で3度目の出産となりました。
子犬たちは箱に入ってすべてのクラスを周り、子どもたちと触れ合うことができました。一年生の生活科の授業では、お腹にいる時の超音波映像から、誕生後数週間の子犬たちの成長の様子を観察することができました。
 すくすく育った子犬たちはお盆休み明けの8月17日に無事に巣立って行きました。300g前後で生まれた赤ちゃんが2ヶ月で約5kg超と成長。子犬をしっかりと育てなければならない責任と日々の飼育の重労働から解放された安堵感で、クレアも私たちも寂しさを感じる余裕もありませんでした(笑)。ご協力いただいた皆様にこの場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。近い将来、クレアのあかちゃんたちが立派なアイメイト犬として利用者の方とともに子どもたちと再会できる日を楽しみにしています。(吉田)

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≪聖歌隊キャンプ報告 8/198/20
 「子どもたちがそばにまいりますので、一緒に歌を歌ったり、お話したりさせてください。」上川先生が言うと、時には手をたたいて一緒に口ずさみ、時には目をつぶってじっと聴いてくださっていたお年寄りのところに、聖歌隊の子どもたちが入っていきます。ここは群馬県榛名にある新生会。前日、軽井沢のみすず山荘に1泊し、どんな方々がいらっしゃるかな、私たちの歌を聴いてくださるかな、去年お会いした人にまた会えるかな……いろいろな思いを持って、歌と笑顔を届けに行きました。「こんにちは」一人ずつ同じ目線になるようにしゃがんで自己紹介をすると、それぞれのところで笑顔やおしゃべりがはずみ始めます。そして、手を握ったまま口をそろえて「ふるさと」を歌う時、新生会の方々も聖歌隊の子どもたちも一層表情がやさしく豊かになり、歌の力はすごい、人と人のふれあいの力はすばらしい、と感じました。
 孫のことを思い出してハグしてくれた、「がんばってね」とメモしてくれてうれしかった、去年と同じ人に会え、私のことを覚えていてくれた、おじいさんが何度もありがとうと言ってくれた……そんな思いを子どもたちにくださった新生会の方々から、たくさんの奇跡をいただいた聖歌隊キャンプでした。(渡辺)

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≪色鉛筆
 “3776”という数は、大きな数か小さな数か。以前の私なら、億や兆という位があるのだから、小さな数だと言っただろう。しかしこれが、標高なら話は別である。
 私はこの夏、日帰りで富士山に登頂した。予行演習と称して3つの山に登り、富士山登頂への準備は万端、のはずだった。しかし、現実は風速20m近い向かい風、靄がかかり5m先も見通せない視界、山頂まで続く砂利道に足をとられないよう進んだ。一歩一歩踏みしめる余裕などなく、何度も足を止めては、下山をしたら楽になるという誘惑が頭をよぎる。それでも日本の最高峰からの景色を目に焼き付けたいという意地で登りきった。山頂から見下ろす周辺の山々や河口湖、街の風景はミニチュアのようでかわいらしかった。空はいつもより近く、私が高所恐怖症でなかったらジャンプをして手が届くようなところに雲があった。道中挫けそうになる自分に勝ち、登りきったご褒美だと思った。
 日本の象徴でもある富士山は、私にとって自分自身を飛び越えるための跳び箱のようなものだった。私はこれからも山に登り続け、自分と向き合い続ける。(渡部 彰太)

2019/9/4

第248号 2019年7月20日

軽井沢キャンプ    校長  佐野 新生

 梅雨寒の日々が続いていましたが、これからいよいよ暑くなるとの予報が出されました。本日無事に終業式を迎えることができますことを、神様に感謝し、併せて保護者の皆様にも心から感謝申し上げます。様々なご理解とご協力、ありがとうございました。

 3年生以上の夏のキャンプが、今年も立教学院のみすず山荘をお借りして行われました。ここは池袋の立教小学校が毎年のキャンプで利用している施設で、設備や備品も整っており、小学生が利用する際の様々なノウハウも蓄積されています。みすず山荘をお借りしてのキャンプは今回で5回目となりますが、今回も管理人さんの及川さんを始めとする多くのスタッフの皆さんのお支えにより、快適に過ごすことができました。今年は天候が悪く、キャンプ期間中はずっと曇りと雨の繰り返しの日々でしたが、予め雨天時のプログラムは準備しており、みすず山荘には屋根のあるコンクリート敷きの広いピロティもあるため、キャンプ自体は順調に進めることができました。この施設をお借りできることは大変ありがたいのですが、立教小学校の使用時期との関係で本校側は6月からの実施とならざるを得ないこと、正課の学期中に多くの教員がキャンプ付添に割かれてしまうことなど、今後も考えていかなければならない課題が残されています。

 楽しいキャンプをみんなで作ろう、と、それぞれの期で取り組んできました。家庭を離れ3日間を過ごすことは、初のキャンプとなる3年生にとって大きな緊張の伴うことだったことでしょうが、同行する6年生は自分たちの初キャンプの時のことを思い出し、3年生に良い思い出を作ってあげよう、と、がんばってくれました。単独学年で行った4年生、5年生も、A組とB組のメンバーが様々な役割分担の中で混ざりながら、思いを合わせ、力を合わせて生活を組み立てていきました。
 楽しいキャンプになるためには、個々で果たすべき役割をちゃんと果たさないと、周りの人も快適に過ごせなくなる、ということを、まずは自覚することから始まりました。自分の荷物や部屋の整理整頓、トイレや風呂を上手に使うこと、タオルをよく絞ることなど、3年生もよくがんばっていました。食事の準備や後片付けもとても上手になりましたし、様々な場面で行われる説明をよく聞いて、今は何をすべきかということを考えられるようになってきたと思います。また、野外炊事やキャンプファイヤーなどのイベントでは、みんながうまくやれているか、楽しんでいるか、と配慮し、困っている人に寄り添い、上手にリーダーシップを発揮している様子も見ることができました。キャンプ期間中に学んだ様々な技術やよい習慣、経験と共に得られた様々な教訓などを、夏休み中の家庭での生活に生かしていって欲しいと思います。また、キャンプ中の礼拝で読まれた使徒書の内容が示すように、自分自身がかけがえのない存在であることを確信し、持ち味を生かしてリーダーになったりフォロワーになったりしながら、他の人と共に生きていくことの喜びや幸せを噛みしめられる人に成長していって欲しいと願っています。
 長い夏休み、健康や安全に留意され、どうぞ楽しく有意義にお過ごし下さい。

 

 現代社会では、コミュニケーション手段としてメールやSNSが一般的なものとなり、必要不可欠なツールとなっています。その流れが子どもたちの中にも止めることのできないものとして流入しています。こうした世の中の状況は認めつつも、一方ではコミュニケーション力や判断力の未熟な子どもに、大人同様のツールをただ野放図に持たせることの危険性を、私たち大人はしっかりと認識しておかなければなりません。
 携帯電話(スマートフォン)やコンピュータなどをお子様が利用する際には、各ご家庭でしっかりとしたルールを決めて利用するよう、改めて注意を喚起させていただきます。また、高学年になると深夜までメールやLINEなどに振り回されるといった状態があるようです。特にLINEのトラブル報告に頭を悩ませています。子どもたちだけでなく、大人同士の利用についてもどうかご注意ください。立教女学院小学校としては、夜9時以降の友達同士の通信やメールは望ましくないと考えております。ご家庭においてもお子様と十分に話し合い、しっかりとした利用ルールを守らせるようご指導ください。お子様の安全を守るため、また学習に向かう姿勢、本当の意味で大切なコミュニケーション力を養っていくためにも、どうぞご家庭でのご指導・ご協力をお願いいたします。

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≪キャンプ報告≫

3年生 キャンプ生活を「たのしみ」ましょう
 
3年生にとって、初めての立教女学院小学校のキャンプ。ドキドキワクワクしながらも、6年生のお姉さんにサポートしてもらいながら何事も一生懸命取り組んでいました。分からないことは6年生に聞いたり、時には少し甘えてみたり……。素直でとっても可愛らしい様子でした。
 野外炊事では、何をするかもわかっていない3年生ですが、頑張っている6年生のために力を尽くそうと、「何かやることある?」と聞いたり、自分たちでできる片付けをしてみたり、てきぱきと動く3年生の姿が印象的でした。ふりかえりの時にはそのことを6年生にほめられて、ニコニコしているところも可愛かったです。何事も笑顔で「たのしむ」ことがとっても上手な3年生。キャンプの目標をちゃんと達成してくれた3日間となりました。(吉村・鈴木)

 

 

 

 

 

4年生 自分たちで考えて「たのしみ」を発見しましょう
 「いいところがたくさんありすぎて、書ききれないなぁ。」普段の生活から穏やかで優しい4年生。キャンプでも、友だちと協力し、お互いを尊重しようとする姿がたくさんありました。
 今年はじめておこなった、各キャビン5分間の出し物を作る「5分間劇場」。8人で話し合いながら、一から何かをつくるということは決して簡単なことではありません。劇がやりたい人、ダンスをしたい人、笑いをとりたい人、恥ずかしくてやりたくない人……。いろんな意見をどのようにまとめ、形にしていくかということに頭を悩ませている様子でした。友だちの意見に耳を傾け、みんなが納得できるものを、時間をかけて考えている姿は、大人も見習っていきたい姿でした。友だち思いで心のやさしい4年生、これからの成長が楽しみです。(中村・尾亦)

 

 

 

 

5年生 「たのしみ」を創りだしましょう
 キャンプの中で5年生ならではの行事といえば、自由献立の野外炊事。煮込み料理や水餃子、ピラフ、牛丼など、キャビンごとにメニューを自由に決めることができます。材料の買い物をするところから自分たちで行いました。これまでの野外炊事の経験を生かしながら、「9人分の材料ってどのくらい?」「作り方は?」と、応用問題に挑戦。よく話し合い、手ぎわよくやらなければ、時間内においしい食事は作れません。積極的に自分のできることを探して、力を合わせて取り組んでいました。さまざまなハプニングを乗り越え、どのキャビンもおいしい食事を作ることができました。夜のふりかえりでは、友だちのよいところを見つけ、言葉にして伝え合う姿に心が温かくなりました。(堀口・石原)

 

 

 

 

6年生 「たのしみ」を人に与えましょう
 「3年生を楽しませたい」と意気込みつつも、異学年を連れて行くことへの少しばかりの不安も抱えながら始まったキャンプ。しかし、準備している時にいだいていた心配は、3年生と過ごしているうちに消えていきました。「身を乗り出して話を聞いてくれた。」「ニコニコ笑って盛り上げてくれた。」と、「たのしみを与える」だけではなく「たのしみ」を何倍にも増やして返してくれた、ということに気がつくことができました。
 「それぞれの学年が心を寄せて、協力すると『宝物』とよべるキャンプになることが分かった。3年生に感謝。」と感想をもつことができた6年生は、また一段と優しい上級生に成長したと思います。責任を果たせた達成感や、仲間を増やせた喜び、可愛くて仕方ないという愛情に溢れた表情は、きらきらと美しく輝いていました。(飯澤・吉川)

 

 

 

 

キャビンリーダーの感想
・バスレク、みんな笑ってくれたから、考えてよかった。(4年)
・みんなの笑顔で、キャビンピック係も笑顔になれた。(4年)
・リーダーとして普段より大きな声を出してまとめた。(6年)
・みんなで力を合わせる方がたくさん笑えるし、楽しい。協力って気持ちいい。(6年)

食事係の感想
・みんなの前でお祈りをするのは緊張したけれど、自分で考えるのが楽しかった。(3年)
・毎年食事係!盛りつけ、準備は毎回で大変だけれど、数が合うとすっきり。
司会は3年生でもわかる言葉で原稿を作った。(6年)

礼拝係の感想
・聖書の読み方は難しいけど。大きい声で読むと気持ちがいい。(4年)
・サーバーの火の点け方や消し方が分かってよかった。(5年)
・みんなが式文を揃えて渡してくれると、うれしい。(6年)
・毎朝がんばったと思う。(3年)

保健係の感想
・健康カードを夕食の後にとりに行くのを忘れたこともあったけれど、お風呂の順番を考えたり、お風呂やトイレの注意をポスターに書いたりして、みんなの健康に気をくばる保健係は楽しかった。

体育・野外炊事係の感想
・おいしいカレーができあがった時、キャビンのメンバーの団結が深まったと感じた。(6年)
・野外炊事が始まると、みんながとても楽しそうに料理をしていたので、がんばって道具の準備をして良かった。(5年)
・みんなの前で行う校旗掲揚や体操を、3年生も、はずかしがらずに率先してやってくれたことがうれしかった。(6年)

キャンプファイヤー係の感想
・ルールの説明をしたが、実際にみんなにゲームをしてもらうとうまくいかなかった。自分の考えを正確に伝えることの難しさを感じた。(4年)
・3年生が楽しそうにゲームをしている姿を見て、係としての仕事をやり遂げたという達成感を感じた。(6年)

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《今年もホタルがやってきました》
 7月17日、卒業生の御祖父である小林義忠さんにお越しいただき、今回で7回目となるホタルの観察会を行いました。真っ暗な会場で300匹以上のホタルが一斉に光を発し、辺りを照らします。暗闇に目が慣れてくれば、ホタルを凝視する子どもたちの顔も見えるほど。点滅を繰り返しながら高いところを飛びまわるオスは、下で光っているメスを探し、オスと出会ったメスは湿ったミズゴケに卵を産む――命の営みを学ぶ機会も与えていただきました。(理科 大澤)

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