学校生活

小学校だより

2019/10/30

第250号 2019年9月30日

平尾誠二氏のこと    校長  佐野 新生

 中高の体育祭も無事に行われ、次は小学校の運動会です。日中の日差しはまだ強烈ですが、今週からはグラウンドでの練習に子どもたちも教員も精一杯取り組みます。天候に恵まれるとありがたいのですが、どうなることかと思っています。

 日本初の開催となったラグビーワールドカップ、9月20日から全国各地で熱戦が繰り広げられています。日本チームが初戦のロシア戦に続き、ワールドカップ主催団体の本拠地でもあり世界ランク2位のアイルランドにも勝利してしまうという大金星を挙げた日本代表チームに世界的な注目が集まっています。「日本が優勝しますよ。」と日本代表の誰もがインタビューに答える様子に、強烈な自信とその裏付けである厳しい鍛錬には敬意を感じながらも、それは実際とても無理だろう、と大半の人々が考えていたであろうだけに、アイルランド戦での互角以上の戦いぶりには大いに驚かされ、先入観を修正させられたことでしょう。ラグビーの代表戦の出場には日本国籍を有していることが絶対条件ではなく、外国籍であっても出生地が当該国、両親および祖父母のうち一人が当該国、当該国で3年以上継続して生活している、といった条件を満たせば代表選手として認められるため、個性豊かな選手たちがそれぞれの持ち味と自由な発想を生かして、多彩な攻撃と守備を次々に繰り広げるチームに成長しています。「自分たちが勝つことを信じて準備を重ねてきた。」と語る日本代表の今後の活躍が楽しみです。

 思い出されるのが、ミスター・ラグビーと呼ばれ、3年前の10月に53才で逝去した平尾誠二氏のことです。伏見工業高校ラグビー部を率いて高校日本一に導いた後、同志社大学ラグビー部では1年生からチームの司令塔役を任され、史上初の大学選手権3連覇を達成、19才で日本代表に選出されます。しかし卒業後はすぐには社会人ラグビーの道には進まず、アンティーク家具を学びにロンドンに留学しますが、ラグビーの情熱は失われず、ロンドン郊外の名門クラブチームに加入したところ、様々な年齢、経験、職業を持ったメンバーが、自分たちの生活、自分たちの人生をより豊かにするためにラグビーというスポーツを楽しんでいる姿に接します。いい選手はどこのポジションもできて当たり前、というイギリスでの体験を得て神戸製鋼のキャプテンに就任し、それぞれのポジションの役割を固定せず、選手個人が主体的に判断し、柔軟に攻め方守り方を考える、チームメイトがそれを感じ取ってチームとして臨機応変に動いていく、というチームを目指して大改革を行い、日本選手権で7連覇という偉業を達成します。その後は日本代表監督にも就任し、第一回のラグビーワールドカップへの参加を実現した傑出した存在です。「強いチームというのは、指示された通りに動くだけではなく、イマジネーションを膨らませて、それぞれの状況に応じて何をすればいいかを考え出せるチームである。」「ルールづくりも大事だが、本当は一人ひとりのモラールが少し上がればチームはものすごくよくなる。決め事がたくさんあるチームは、本当はあまりレベルの高いチームではない。」「忍耐力を養うならば、スポーツをするより冬の滝に打たれた方がよっぽど短時間で効果が上がる。それなのになぜスポーツをするかというと、スポーツは楽しい、面白いものだからだ。」等々の言葉は、心に響きました。私たちの学校でも、子どもたちも教員も一人ひとりが皆のことを考えて意欲的に取り組み、周りの人と呼応し合って、楽しい運動会、楽しい学校生活を実現していきたいものだと考えています。

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≪スタディツアー5年生 茨城県金砂郷 5B・9/10~11  5A・9/1112
 台風の影響もあり天候が心配されましたが、暑いくらいの晴天の下で収穫ができました。春に植えたときは膝よりももっと下にあった稲は、腰よりも高く伸び、たくさんのお米をつけた稲穂は、重みでお辞儀をしているように垂れていました。ここまで夏の間、大切にお米を育ててくださった金砂の方々に感謝しつつ、いよいよ収穫です。束にしてキュッと結んだ稲は、天日干しをして乾燥させるために、更に「おだがけ」という作業をします。全員が一生懸命に、笑顔で作業に没頭する姿には、大きな成長を感じました。スタディツアーは、子どもたちがチャレンジしたり、主体的に活動したりする上で絶好の環境なのです。“お米を1から育て、収穫し、自分で食べる”。この経験はただ楽しかった思い出だけでなく、食や産業に対する新たな問題意識を産み、次の学びへの重要な足かけとなっていくでしょう。(5年 堀口)
~日記より~
・田んぼに着くと、一面がきつね色でとてもきれいだった。いよいよ収かく!根もとを持って、カマを手前に引くと、「ザクッ」。いい音がして、かることができた。カマはちょっとこわいけど、なんだか楽しくなって、たくさんザクザクした。収かくした稲は、まとめて干さなければいけない。稲はしっかり実っていたから、干すのは結構大変だった。
・川掃除をしたのですが、どんどん楽しくなってきて、最後は川遊びのようになってしまいました。気がつくと、自分や周りの友達全員が全身びしょびしょになっていて、「こういったこともたまにはいいな」と思いました。そして、全員全身ずぶ濡れになって笑学校に帰りました。

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≪スタディツアー6年生 南三陸 6A9/16~18 6B9/19~21
 南三陸のスタディツアーは天候に恵まれ、澄み切った青空と太陽の光を反射し輝く水面、深い緑に囲まれた日々となった。最初の訪問地である大川小学校。遺族でもある語り部さんは「ここ、今は何もないでしょう。でもね、震災前までは本当に普通の町だったんだ。」と写真を見せながら淡々と語ってくださった。美しい校舎、子どもたちが過ごす日常と何も変わらない学校生活の話、そして津波に遭遇するまでの51分間とその後の話を伺った。子どもたちの足でも5分程度の裏山に登り、「一度ここまで来た子もいたんだよ。ここまで来れば助かった。でも先生に戻されたんだ……。」と聞いた子どもたちは、「こんな短い距離なのに、何故……。」と口々に呟いていた。「救えた命、救いたかった命、救って欲しかった命。命をいろんな角度から捉える必要があると思う。」という言葉が、子どもたち一人ひとりの心に刺さったようだ。8年半前に大津波に襲われ、町・人・途切れる事のないと思っていた日常生活が突然なくなってしまった。同じ場所とは思えないほど美しい光景を見ながら、「命の尊さと儚さ」を感じ、自分たちの普段の生活を省みる機会になったようだ。
 「私は軽々しく『一生懸命』という言葉を使っていたけれど、命を懸けるのは想像できない程の思いが溢れていることだと感じた。これからは簡単に使えないと思った。」「自分の命は自分で守る。そのために、考える事と判断して行動する事が本当に大切だと思った。」といった感想が寄せられた。漁業・農業等の体験で出会った地元の方々は皆、優しい笑顔で接してくださった。「これからはもっと私も笑顔を大切にする。また南三陸に来たい。」子どもたちの心の中に、「ずっと忘れない」「忘れたくない」という思いが残る3日間となった。(6年 吉川)

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《第42回 私学水泳記録会≫
9月8日(日)に明星学苑総合体育館プールにて、第42回水泳記録会が行われました。都内の私立小学校13校が集まり、男女合わせて156名の児童が参加しました。本校からは選考会を経て、学校代表として4年生3名、5年生1名、6年生4名の計8名が出場。自己記録の更新を目指して一生懸命泳ぎました。ほとんどの選手は選考会や練習時よりも良いタイムを出すことができ、この結果を自信にしてほしいと思います。(体育科 草苅)

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≪東京手描友禅 ~4年~≫
「東京手描友禅」は、東京の新宿区や練馬区、中野区で作られている、伝統工芸品の一つです。絹の生地に施された粋な柄や東京らしいモダンなデザインは、下絵の段階から全て手描きで作られています。今回4年生は社会科の授業の一環として、東京手描友禅の体験学習をしました。伝統工芸士の先生方の修行についてのお話や、実際に使われている道具や作られた作品などもご紹介いただいた後に、一人一枚ずつ絹の布に「友禅さし」という染料を色さしする工程の体験です。いつか伝統工芸品を手に取ったり着物に袖を通したりするときに、この体験を思い出してもらえたらいいなと思っています。(4年 中村)
~日記より~
・DVDで見た、「下がき」がすごいとおもいます。筆なのにえんぴつみたいにスラスラかけていて、習字も苦手な私にはとてもできないことだと思いました。
・授業の最初に先生方の作品を見ました。着物を見て、私も大人になったらこんなきれいな着物を着てみたいなと思いました。
・お友だちの絵を見ていると、みんな色がちがって、この子の色はステキだな、といろいろな色を見られて、きれいな色合いが分かった気がします。


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《色鉛筆》
僕の生きる道
 元号が令和に変わる頃、様々なテレビ番組で「平成を代表する歌」が話題として取り上げられたが、これが「世界に1つだけの花」である事は、誰も異論をはさまないであろう。ただし、これが「僕の生きる道」というドラマの主題歌であった事は、意外に知られていない。
「僕の生きる道」は2003年放送の、草彅剛さんが演じる、ガンに侵された男性の余命1年間を描いた作品である。そして主人公は28歳のカトリック系私立高校理科教師なのである(ほぼその頃の私の境遇と一致)。もちろん完全感情移入で毎週感動し、ヒロインの矢田亜希子さんのファンになった事は言うまでもない。
ただ、主人公は合唱を通して生徒たちと心を通わせコンクールを目指すことになるのだが、見ていた当時の私は「そこは理科でしょ」と思っていた。理科教師なのだから。
今振り返ってみると、異なった視点を持っている。学問は人の可能性を広げ、人生を豊かなものにしてくれる。これは間違いない。しかし人の心を育てるのは音楽・絵画といった芸術の分野、スポーツの分野など趣味と呼ばれることだと思う。だからバランスよく様々な事を経験・吸収していく必要がある。そんなことを理科室の真下にある音楽室から聞こえてくる児童の歌声を聞きながら、ふと思うのである。 (大澤 知由)

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