学校生活

小学校だより

2019/7/20

第247号 2019年6月26日

多様であることの豊かさ    教頭  吉田 太郎

 ある研究者が次のような警鐘を鳴らしています。「もしもこの地上から、昆虫がすべていなくなってしまったら、50年後にはすべての生物が消滅するだろう。」と……。
 世界に100万種以上いるとされる昆虫ですが、今後50年間で半減する恐れがあるという研究報告もあります。もしも、昆虫が絶滅すれば、それは地球上の生物の終わりの始まりを意味しています。何故ならば、植物の9割以上が昆虫によって受粉が行われるため、昆虫がいなくなるということは、すなわち植物の絶滅に直結しており、そうなると人類も含め、もはや全ての生物が生きてはいけない。ということになるからです。また、同じようなスピードで森林伐採や農地開発、採鉱などによって、チンパンジーやゴリラ、オランウータンなどの霊長類も同様に、絶滅の危機に瀕しているというのですから、他人事ではありません。
 そして先の研究者は報告書の最後にこうも記しています。「もしも、人間がすべていなくなったならば、50年後には地球は豊かな生物で溢れることだろう。」と。
 子どもたちがスタディツアーで訪れる茨城県常陸太田市金砂郷。堰に囲まれた小さな川辺には、魚や昆虫といった生物が百種類以上生息しています。もしも、同じ種類の生き物だけになってしまったら、その環境は極めて脆弱です。多様であることにこそ価値があるという真実を私たちは改めて神さまが創造された自然の摂理の中から学ぶことができるのです。

 私たちの生きる社会や組織、子どもたちが生きる学校やクラスなどにおいても、同じことが言えるのではないでしょうか。「みんなと同じじゃないと」「空気を読め」といった同調圧力に、大人も子どもも、ますます息苦しくなっていく現代社会。しかし、同じ顔をして、同じ思考を装うような人間だけの集団は危険ですし、面白味も何もありません。
 この真理は戦前、戦中の日本の歴史を振り返っても学ぶことができます。非国民とレッテルを貼り、反対意見を封殺して国民に考えることを止めさせ、禁じた結果が太平洋戦争の悲劇です。キリスト教教育は平和をつくりだす人を育てる教育です。平和をつくりだすためには、多様な意見や多様な考えを大切にする姿勢がもっとも重要です。一方で戦後民主主義教育は「多数決」という手法を重んじ過ぎてきたのではないでしょうか。多数決が全て、多数決こそが民主主義だ。などという考え方は、単純で稚拙です。「多数であることが正義」とするならば、それは「少数者にとっては暴力」になり得る。という、人権意識や人権感覚というものを、キリスト教教育を担う私たちはこれからも懸命に子どもたちに教え、共に学んでいかなければなりません。
 ゆえに私たちは毎朝、子どもたちと祈ります。「共に生きる喜びをお与えください。隣人や世界の人びとを愛していく力をお与えください。」と。多様であることは豊かさであると信じているから。

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≪微生物発電であかりをともそう!≫
 6月22日(土)の夕刻、「微生物発電であかりをともそう!」というイベントが行われました。5年生が5月から取り組んでいる「微生物発電」の成果を発表する場として、5・6年生の希望者とそのご家族128名が聖マリア礼拝堂に集まりました。この日は夏至。夏至と冬至の20時~22時は照明を消し、キャンドルの灯をともしてスローな夜を楽しもう――世界中で行われている「キャンドルナイト」に合わせて行われました。
 土の中で発生する電圧を、5年生は電圧計を使って毎日欠かさず計測しました。金砂で採取した土を、同じようにガラス鉢の中に入れて発電装置を作ったのにもかかわらず、グループ毎の電圧はバラバラ。0.1Vしか無いものもあれば、0.4Vあるものも。土に含まれている微生物量の違い、空気が入っているかいないかの違い、ガラス鉢に入れたときの押し方の違い、土の湿り具合など、土そのものの個性や作った児童の個性が、電圧の違いとなって表れているのです。電圧は日によっても変化し、順調に上がっていくこともあれば、徐々に下がったり急に下がったりすることも。子どもたちはその数値に日々一喜一憂しながら、何が原因なのかな?と、目には見えない小さな微生物のはたらきに関心を寄せていました。
 実は微生物発電で得られる電圧というのはほんのわずかな量で、そのままでは小さな豆電球も点けることはできません。しかし、微生物の作り出す小さな電圧を大きくする昇圧装置が開発されたことで、小さなLEDライトを点灯させることができるようになりました。
 発電装置の開発に携わった企業の代表挨拶、そしてプロジェクトを進めてきたスーパーセンシングフォーラムの中川聰先生の講演が行われ、いよいよ5年生による点灯式へ。チャペルの階段に並べられた発電装置にLEDライトを装着します。発電装置の中でうまく発電できていれば、しばらくすると灯りがともるはず……。「あ、ついた!」「私のも!」装着してから点灯するまでの時間も、点滅する間隔もパターンも、どれひとつとして同じものはなく、まさに「生き物」であることを感じさせます。真っ暗な礼拝堂にともった36個の小さな灯りは、未来を変えるかもしれない小さな灯。子どもたちとともに未来のエネルギーについて考える機会を与えられたことに感謝します。(理科 亀山)

5年生児童の感想
・微生物で発電ができるなんてびっくりしました。世界初?!の実験ができてとてもうれしかったです。
・電圧を測った時、毎日上がるのでワクワクした。
・身近な光も大切なことがわかった。今回の体験で、光の「作り方」と「大切さ」が分かった。
・バクテリア発電が発達して、もっとエコな世界になるといいです。
・身近なものが電気になると知って、勉強になりました。微生物発電がもっとはってんして、地球にやさしい電気が使えるようになるといいです。

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≪陸上記録会 報告≫
 6月2日(日)成蹊学園グラウンドにて、第41回陸上記録会が開催されました。日頃の体育実践の発表と児童相互の親睦を深める機会として、毎年この時期に開催されます。
 5月22日(水)に校内選考会を実施し、学校代表として4年生4名、5年生6名、6年生5名の計15名を選出。選手たちは、緊張感を味わいながらも、自己記録の更新を目標にひたむきに取り組むことができました。(体育科 草苅)

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≪学校の野菜・植物たち

1年生 アサガオ・サツマイモ

2年生 夏野菜

3年生 ダイズ

私のダイズ
成長してるかな?

4年生 タイム

 

5年生 インゲンマメ・イネ

スタディツアーで訪れた金砂でいただいたイネを、
みんなで教材園のミニ水田に田植えしました。

6年生 ジャガイモ

 

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【ご報告】
クレアのあかちゃん産まれました!
6月17日から18日の未明にかけてクレアは8頭の赤ちゃんを無事に出産しました。アイメイト候補犬の子犬たちはこれから2ヶ月間、クレアのもとで育ち、お盆明けにはそれぞれ巣立っていきます。8頭の子犬たちの成長を見守っていきましょう。

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