キラキラの笑顔

教頭 上川 恵

 暖かな気候が続き、子どもたちの装いもすっかり春めいてきました。半袖姿で遊ぶ子どもたちの朗らかな笑い声が、春の風に乗ってセントラコートに響いています。

 今年度は2学年ずつ3日に分けて、学年発表会を行いました。コロナに加えインフルエンザも蔓延し、欠席者の増加と直前の学級閉鎖などで、予定通り実施できるか心配でしたが、無事に行うことができました。舞台で発表すること、他学年の発表を見ること、保護者の方に見ていただくことに、大きな意味があると考え実施した今回、終えてみて「やって良かった」と思える、子ども達のキラキラした笑顔がありました。
 他校の先生方や外部の方から、本校の子どもたちの笑顔を褒めていただくことがあります。私たち教員にとっても、子どもたちの笑顔は本校の自慢の一つです。特に舞台で行われる、学年発表会やクラブ発表会の時にその本領を発揮し、全身からキラキラとしたオーラを放ってくれます。その姿を今年度は在校生同士で見合うことができました。本番の緊張と高揚感、大きな拍手、ライブだから味わえる観客の反応など、舞台に立つ経験は他の行事に取って代わることができません。他学年の堂々としたパフォーマンスを見ることも大きな刺激になったことでしょう。見えているものだけでなく、見えないものにも想像力を膨らませ、互いに讃え合えた時の笑顔は本当に美しいです。
 保護者の皆様はお子さまの学年のみの参観でしたが、来年度は是非、他学年の発表もご覧いただき、学校自慢のキラキラの笑顔をお見せしたいと思っています。

 通常に戻すことを目標に歩んできたこの一年、保護者の皆様の変わらぬご支援ご協力によって終えることができました。心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
 いよいよ明日は卒業式です。この先も、神さまの深い愛によって一人ひとりがその子らしく輝き、周りを明るく照らす人になって欲しいと願っています。

 

6年生ありがとう!

1年生「6年生とのかかわりの中で」

 1年生にとって6年生のお姉さんたちは、一番の頼りになる存在で、みんなの憧れです。入学して間もない頃の出会いから始まり、年度が終わろうとする今でも、ずっと一緒にいたくて、お話したくて、遊んでもらいたくてたまらないのです。
 4月に初めて名前を知り、「私のパートナー」ができました。その時の、6年生の優しさに満ちた表情がとても印象的でした。1年生はどの子も、少しだけ甘えん坊の面を出したり引っ込めたりしながら、お姉さんと仲良くなっていきました。お天気に恵まれた中、歓迎遠足に行くことができ、すぐにいろいろなお姉さんと親しくなりました。パートナーと手をつないで井の頭公園までの道のりを楽しむ姿は、本当にほほえましいものでした。
 それからも、昼休みに遊んだり、手作りの名札をプレゼントしてもらったりと、温かく細やかな交流が続きました。6年生は学校生活の多くの面で、1年生の支えとなっていました。
 直接一緒にいるときだけではなく、学校の中で活躍する6年生の姿に触れることで、1年生も、きっと他の学年の子どもたちも大きな影響を受け、「お姉さんのようになりたい!」と、目標にするきっかけをもらっていたのだと思います。
 そんな素敵なお姉さんたちも、もう間もなく卒業です。「お姉さんと学校で会えるのはあと何日……」、と少し寂しそうに日にちを数え、その分の思い出を重ねようと、一生懸命です。学年末に向け1年生なりに、これまでの6年生への気持ちと自分の心とに向き合っています。そこから出てくるのは、どの子においても、やはり感謝の気持ちです。

6年生のみなさん、いつもやさしく見まもってくださって、ありがとうございました‼ 

                             

6年生 アイメイトと

 昨春、ベローナ達がいなくなり、バディウォーカーもなくなると思っていた6年生……。
 犬が学校に来てくれることになりバディウォーカーを募集したところ、3分の2の46名が希望!8グループに分かれ、日替わりで休み時間の校内を回ってくれました。最上級生としての学校の仕事や体育の着替えなどで慌ただしい休み時間の中、喜びと責任感をもってリードを持ち、給餌や排せつのお世話をしたり、下級生と犬との触れ合いを見守ったりしてくれたのです。
 2月7日には6年生向けのアイメイト協会による授業が実施されましたが、そういった関わりがある6年生だからなのか、理解の深さには驚かされました。実施したのは、二人一組になり目隠しをした人をもう一人が手引きをする「誘導体験」と、目隠しをしてアイメイトのハーネスを握って歩く「体験歩行」。
 「お手伝いしましょうか?」「歩き始めます」「昇り階段のところに来ました」「右へ曲がります」誘導のスピードは速すぎず遅すぎず。視覚からの情報が得られない怖さとそれを払しょくする声かけや動きを体験。アイメイトとの歩行の場合は、ハーネスをしっかりと握り、アイメイトの動きを感じてすいすいと歩きます。どちらも相手を信頼して動けば、安心して歩行できる手段となることを感じ取りました。そして、アイメイトが指示通りに安全に動いてくれること、そこまでの訓練が行われていることはすごいということに考えを巡らせていました。
 この一年、私たちはアイメイト協会を通じて「相手のことを考える」ということを一番に学ばせていただいた気がします。