鬼退治のお話から。

鬼退治のお話から。   教頭 吉田 太郎

 鬼退治といえば、ももたろう。と言いたいところですが、「たろう」ではなく、「たんじろう」のお話。
 子どもたちに人気のアニメ『鬼滅の刃』が映画化され、『千と千尋の神隠し』を超える史上最高の興行収入を記録するか注目され、話題となっています。~時代は大正。鬼に家族の命を奪われた主人公の竈門炭治郎(かまどたんじろう)が、鬼に変えられてしまった妹、禰豆子(ねずこ)を人間に戻す方法を探すため、鬼殺隊(きさつたい)という鬼退治の剣士グループに入隊し、鬼の親玉、鬼舞辻無惨(きぶつじむざん)と闘う。~というお話。こう書いてみると、なんだかよくわからないお話ですが、これが大人にも子どもにも大人気で、映画館には長蛇の列、声を出して号泣してしまう人もいるとか。

 実は我が家の小6次女もハマっていて、誕生日にコミック全巻セットをプレゼントしてしまいました。彼女に薦められて、私もコミックを読んでみたのですが……、3巻の途中で挫折。「もう少し読み進めれば、鬼滅の世界観が理解できるから!」と言われましたが、なかなかストーリーが頭に入ってこない。小学生の頃はあんなに「少年ジャンプ」に夢中になっていたのに、おっさんになって感性が退化してしまっているのかも知れません。そんな『鬼滅の刃』の何がこれほどまでに世代を超えて人々を惹きつけ、魅了させるのか、ヒットの秘密が知りたくなります。  
 多少の受け売りを含みつつ、素人なりに考察してみますと、「勧善懲悪」「根底にある家族愛、兄妹愛」「ダークな世界」「シリアスな中にあるユーモア」「主人公、炭治郎のひたむきさ、頑張り」「愛されキャラの禰豆子」などが挙げられます。そしてもう一つは、敵側の「鬼たちの悲哀」。数多く登場する敵キャラの鬼の世界には恐怖で支配されたヒエラルキーがあり、同情できてしまう。という側面もあるようです。
 世界が未知のウィルスに怯え、政治や経済の先行きが不安。情報が氾濫し、互いに批判し、監視し合うような窮屈な社会で、一体正解がどこにあるのかわからなくなってしまう。そんな「今」に刺さるところがあるのかもしれません。また、ドラマ半沢直樹の世界観にも通じる、ヒーローを待ち望む世相を反映しているのかも。

 メソポタミア地方に残る高い塔、ジグラット。旧約聖書に「バベルの塔」という物語があります。「高い塔をつくって有名になろう」と奢り昂った民。その不遜な行いに腹を立てた神が塔を崩壊させ、人々の言葉を混乱(バーラル)させてしまいます。かつてユダヤ民族を連行して約50年にわたり「バビロン捕囚」を行なった新バビロニア帝国があった地が舞台となっているお話です。実はこの「バベルの塔」の物語は、旧約聖書を読むユダヤの人々の溜飲を下げることに一役買っていました。ということは、大ヒットした『半沢直樹』や『鬼滅の刃』の物語にも、抑圧された日常を一瞬でも忘れさせる、そんな効能があるのかも知れません。

 「勧善懲悪」という価値観には一定の距離と警戒感をもつ必要があると思いますが、竈門炭治郎の正直さや、ひたむきさ、家族や兄妹を思いやる愛の行為を物語の中だけで完結させるのではなく、一人ひとりが自らの行動へと変容させることができれば、理不尽なこの世界を少しでも良くすることができるかも。
(劇場版『無限列車』は、剣士と鬼が斬り合う場面が問題となり、PG12指定。)

楽しかった 運動会

1年生

 1年生にとっては、小学校で初めての運動会を迎えました。とても楽しみにしている子もいれば、内心どきどき緊張している子もいました。開会式できれいに並び、横一列そろって元気に行進するのも、練習のたびに上手になって本番を迎えました。
 勝敗の結果よりも、「自分がどれだけ全力を出せたか、どれだけ一生懸命できたか、の方がずっと大事だよ」ということを、練習の時から伝えてきましたので、どの子も自分の精一杯の力を出そうと頑張っていました。
「にこにこえがおで、ぴょんぴょんとんでをおどるのが一ばんたのしかった!」
「ときょうそうでゴールをつきぬけるようにはしった!」
「ちゃんばらで、はたをとられないように、どこにいけばいいかかんがえた!」など、たくさんの子が日記で思い出を記してくれました。
 運動会が終わって、「みんなが『1年生、かわいいね。』と言っていたよ。」、と言うと、「知ってるー。」「みんなに言われたー。」とのことでした(笑)。(小田)

2年生

 2年生は、徒競走と二つの競技をしました。中でも、「勝利の果てまでメクッテQ」は、子どもたちが道具作りから頑張ったこともあり、とても思い出深い競技です。
 まずは、めくるためのカード作り。白い厚紙の片面に赤い画用紙を貼って、赤と白のカードを作りました。運動会の約一週間前。いざ練習してみると、色や大きさなどはちょうど良い感じです。しかし!!!担任が集計をしているときに、子どもたちの叫び声。「先生ー!」「めくれてますー!」なんと、集計している最中に風が吹いて、カードがめくれてしまったのです。たくさんめくれてしまったので、どちらのチームが何点取れたか、もうわけが分かりません。「これは困った……。」と、悩みに悩んだ末、子どもたちから急遽を不要となったノートやドリル、冊子等を集め、それをおもり代わりにし、厚紙で挟んで貼ることにしました。「これで風が強くても大丈夫だろう!」と思いきや、二つ目の大きな壁が立ちはだかります。
今度は、子どもたちに貼ってもらった両面テープがはみ出てベトベトになったり、うまく付かずに中の冊子が丸見えになってしまったカードが続出したりしました。このままでは、とても競技ができる状態ではありません。急いでカードの外側をテープで補強し、無事、本番当日を迎えることができました。苦労してみんなで作ったカードは大活躍!子どもたちが楽しそうにめくっている姿を見て、ホッと一安心した運動会でした。(吉村)

3年生

 「作戦を立てて、みんなで何度もチャレンジできるものを。」という担任の思いから選ばれた「ツナマヨ」と「くつしたまいれ」の二つの競技。3年生は学級会という新しく加わった授業を通し、試合をしては学級会で作戦を立てることを繰り返して、当日を迎えました。
 「ツナマヨ」は、当初2回勝ったら勝利というルールでした。しかし、作戦が功を奏して力は互角に……。練習では8戦全て引き分けることもありました。あまりにも勝敗がつかない日々が続き、運動会直前でルール変更することに。子どもたちは短期決戦とわかり今まで以上に「綱(ツナ)を迷(マヨ)わず」引いていました。互いに全力を出せたことを褒め合う姿に 「仲間」を実感できているようでした。短い登校日数でもまとまり始めたことに、戻ってきた日常を感じました。「くつしたまいれ」では、玉と靴下でポイント数が違うので、最後に大逆転の可能性があり、子どもたちは毎回楽しく獲得ポイントを数えていました。必死に靴下をペアにする子、籠から外れた靴下を探しては投げ入れる子など、クラスのために自分は何ができるかを考えて行動していました。
 運動会後、「憧れていた『お姉さん』という呼び方を1・2年生からされて、もっと皆のために頑張りたいって思えた。」という声を子どもたちから聞きました。例年とは違う形式で実施したからこそ、最上級生の憧れと責任を体験でき、精神的にも大きく成長できた運動会でした。(吉川)

4年生

 「運動会できるの?」「えっ!できるんだ、やったあ!!」運動会に向けての第一歩は、子どもたちの驚きの声から始まりました。例年とは違う形であっても、クラスが一丸となって力を合わせる大切な機会を与えられました。学年競技「はさんでrun run !!」では、ペアとの距離や力のバランス、息の合わせ方が重要です。初めて走った時には、うちわの間からコロコロと落ちていたボールも、練習を重ねるうちにしっかりと固定されスピードも徐々に速くなりました。勝負熱が高まり、自主練習に打ち込むチームも出てきました。チームカラーのうちわに「絶対勝利」「がんばろう!」などのデザインを施し、張り切って臨みました。5年生と合同で取り組んだ「大玉4(よ)い4(し)ょ!みんなで5(GO )!5(GO)!」は、それぞれのチームで、自分たちの力をよりよく出すにはどうするとよいか、繰り返し話し合って作戦を練りました。5年生から的確なアドバイスを受け、「そうするといいのか!」と学び、上級生への尊敬と憧れが高まりました。運動会当日、4・5年生全員の大きな思いいっぱいに膨らんだ大玉を、みんなで必死に転がしました。
 今回は例年以上に、仲間と一緒に目標に向かって力を合わせる喜びと、そこで深まる絆を感じられる、思い出深い運動会になりました。(土谷)

5年生

 今年は、5年生で二つの競技にチャレンジしました!一つは、「たまとび」です。ドリブルとかけ足跳びを交互にリレー形式で行いました。バトンをパスする代わりにボールをパスしたのですが、素早く狙いを定めて次の走者にボールをパスするのが難しかったです。ドリブルやかけ足跳びも、チームに分かれてたくさん練習したので、本番では走るのと変わらないくらい速くなりました。
 もう一つの競技は、「大玉4(よ)い4(し)ょ!みんなで5(GO )!5(GO)!」という4・5年合同競技です。普段は、学年ごとに違う競技で戦いますが、今回は2学年の合同競技ということもあり、5年生は気合十分!いつもなら、頭の上を通して送る大玉を、地面で転がすので、どうすれば速く大玉を転がすことができるかをよく考えました。自分たちで作戦を考えるだけでなく、4年生にも作戦のアドバイスをして取り組みました。

 自分たち以外の競技でも、全力で応援していました。「がんばれー!!」と懸命に声援を送り、翌日に声がガラガラになってしまった子もいました。6年生のダンスにとても感動し、来年は、自分たちが最高学年として活躍する姿を思い浮かべているようでした。(尾崎)

6年生

 振り返ってみれば、授業の時間も学校にいる時間も短い、ただでさえ時間がない学校生活でした。でも、運動会ができるとなった今、「やりたい」と思ったことを目一杯できるチャンスを大切にしたい。仲間に協力したい。頑張っている仲間を応援したい。そんな一人ひとりの思いが重なり合ったのでしょう。休み時間は、競技の相談をしたりダンスを創ったり、グループに分かれて練習をしたり。とにかく「今できること」をするために、教室の横黒板にも予定がぎっしりでした。
 そんな慌ただしい日々を経て迎えた運動会当日。「あー、緊張する〜!」「ダンスするの楽しみ〜!」と、自分たちの出番の前から、踊りたい気持ちであふれる6年生の姿がありました。やっとできた学校行事。なんとしてでもやりたかった、小学校生活最後の運動会は、多くの方々の支えがあったから、仲間がいてくれたからできたことだと強く感じたようです。後日提出された日記には、多くの子がたくさんの方への感謝の気持ちを綴っていました。(中村)