器   教頭 吉田 太郎

 普段よく使われていて、学校で習う漢字の中には、本来の意味からすると、間違っている漢字が結構あるそうです。例えば「臭」という文字。元々は「自」と「大」ではなく「犬」という組み合わせでした。「自」は鼻の形を表していますので、鼻のきく動物で「犬」を加えて「くさい」の意味になったということです。

 また、他には「器」という漢字。実はこちらも「口」が4つに「犬」というのが本来の漢字だったそうです。では何故、「器」は「犬」なのか?この問いを解明するために古代中国に想いを馳せてみましょう。「器」という文字にある4つの「口」、これは食べるため、喋るためのMouthではありません。この「口」とは、神への祈りを捧げる祝詞を入れる筒状の枡や箱のようなものだったと考えられています。祭壇に置かれた、それらの箱の真ん中に、生贄としての「犬」を捧げて、災害や厄介からのお祓いをする。神へ祈りを捧げる祭事の中で、重要な祝詞と生贄を捧げるためのもの。それが「器」という字の起源でした。漢字が日本に渡来するよりも遥か昔、縄文式土器には様々な文様が施されていたことを考えると、1万年前の日本でもおそらく、古代中国と同じように、器は祭事に用いられ、動物や採取した果実などの生贄を神に捧げる行為が行われていたということになるのでしょう。

 さて、私たちのキリスト教の世界でもイエスの十字架への道程では杯(器)がキーワードとして用いられます。十字架での死を目前に控えたイエスはゲッセマネの園で父である神に祈りを捧げます。「アッバ父よ、あなたは何でもおできになります。この杯をわたしから取りのけてください。しかし、わたしが願うことではなく、御心に適うことが行われますように。」と。そして最後の晩餐では、キリストと人間の契約を意味する杯を弟子たちと交わします。「器」という文字を一つ取り上げてみても、様々な歴史や物語があり、神に依り頼む人間の営みを感じさせます。
 また、「器」という字は日常会話の中でも、「あの人は器が小さい」「あの人は器が大きい」などと本来の容器としての分量ではなく、人間としての人格や才能の有無を示す言葉としても用いられます。無自覚に「器の小さい」人間が国や組織を動かそうとすることほど厄介なことはありません。

 論語の中に「子曰く、君子は器ならず」という有名な一節があります。“器とは便利なものであるけれど、一つのものに限定された使い方しかできない。その意味で残念である。君子とは限定された才能や役割ではなく、広く無限の可能性があるんだよ。”という意味と解されていますが、「器」の漢字の成り立ちを考えますと、私はこの論語の解釈はちょっと違うのではないかなと考えます。正しい生き方とは、先人のように祈りをもって、「一番良いものを神に捧げる生き方。」という、意味において「君子は器なり」と。

 コリントの信徒への手紙二4章の中に、「土の器」という聖句があります。神の似姿として創造された人間は「土の器」のような存在である。月日とともに欠けが生じるが、ヒビだらけの「土の器」の中にも神は宝物を納めてくださる。そして、ヒビだらけの器から神の光が溢れ、輝くのだと。
 地理的、歴史的な隔たりを超えて、人類共通の真理というものを「器」という文字から考察してみました。そういえば「犬」を生贄のようにひっくり返すと……、DOGはGOD? 

4年生スタディツアー 茨城県常陸太田市金砂郷  4A・11/13~14 4B・11/14~15

 秋も深まる11月、紅葉彩る里山の風景が広がる金砂郷を訪れました。最初に訪れた浅川(久慈川の支流)では清掃活動を。慣れない竹ぼうきを使いながら、溜まった落ち葉を一生懸命集めます。寒くないのかな……と不安になる大人をよそに、「あぁ楽しい!」と大はしゃぎしながら金砂の自然を満喫していました。川をきれいにした後は、地元の方々と一緒に橋や樹木にイルミネーションの飾り付けをし、お茶とお菓子を囲みながら交流しました。はじめは何を話そうか戸惑っていた子どもたちも、地元の方々の温かさに触れ、いつの間にか打ち解けていました。再び浅川へ向かったのは18時。「3、2、1、点灯!」「わぁ〜!」浅川のせせらぎだけが響く静かな金砂の夜に、大きな歓声が湧きました。「人生で見た中で一番きれい!」隣の人の顔も見えないほどの暗闇に輝くイルミネーション。それを見る子どもたちの目も輝いています。地元の方々とともに感動を分かち合うと、あっという間にお別れの時間です。感謝の気持ちを込めて、“ありがとうの花”を合唱し、最後にハグ。涙ぐむ地元の方々を前に、子どもたちも照れくさそうに、でも嬉しそうな顔をしていました。宿への帰り道は、こぼれ落ちてきてしまうほどの満天の星空が広がっていました。
 2日目の目的地は久慈川。川原の至る所に、産卵を終えて力尽きて横たわる鮭の姿がありました。息絶えて間もないもの、鳥に食われて体の上半分しかないもの、骨だけとなったもの。鼻をつくような匂いと共に、自然界の厳しさが伝わってきます。命がけの産卵を終え、命をつないでいった鮭をじっと見つめ、手を合わせてお祈りをする子どもの姿も見られました。金砂の里山の中で、自然の営みやいのちの恵みを五感で感じ、たくさんの学びを得た2日間。来年のスタディツアーでどんな成長が見られるのか、楽しみです。(尾亦)

作文より

・今回、鮭の死がいや骨を見たとき、最初は少しかわいそうに思ったけれど、だんだんと「おつかれさま」という気持ちになりました。これが自然の中のことなんじゃないかなぁと気づきました。
・交流会で、おばあちゃんが来てくれました。最初のほうは、話にうまく入れず、こまっていました。でも「聞かなきゃ、せっかくのお話だから。」と思い、色々なことを質問しました。その中でいちばんおもしろかったのは、「あなた達がおそうじをした川で泳いでいたんだよ。」と言われてびっくり!「タオルなんて少ないから、くちびるを青くして体をふるえながら帰ったよ!」と笑いながら言っていました。他にも、みかんの花の手遊びを見せると、「速くてできないよ。すごいねぇ。」と会話がはずみ、「あまったおかしは、どうぞお持ち帰りください。」というと、「いえどうぞ。」「いえいえどうぞ。」こんなことを話していると、なんだか楽しくなりました。

6年社会科見学

 6年生は、11月14日に社会科の公民分野の学習の一環として、最高裁判所と国会議事堂見学に行きました。
 この日は礼拝後バスに乗り、出発。バスの中から新国立競技場や、官庁街を眺めながら最高裁判所に到着しました。石造りの大きな建物で、特に大法廷の静謐で厳かな空気に圧倒されたようです。昼は昼食を兼ねて九段下の昭和館で過ごしました。昭和の様子の見学だけでなく様々な体験を通して、戦争の惨禍を改めて実感したようです。午後は国会議事堂を見学しました。この日は見学の直前まで衆議院本会議が行われていたとのことで、荘厳な雰囲気の議場や天皇の御休所などを見学しました。
 子どもたちにとっては、日頃テレビで見るだけの場所に実際に足を踏み入れ、政治や裁判について、肌で雰囲気を感じ、改めて公民としての自覚が少し芽生えたように思いました。
(社会科 高橋)

感想より

「とても貴重な体験ができたと思います。教科書の写真では分からない建物の大きさや迫力が伝わってきました。衆議院や大法廷には、なかなか入ることができないので、とても良い経験になりました。自分も国民の一人であるという実感を持って公民の勉強をしていきたいです。昭和館では、戦争のおそろしさを改めて実感しました。展示物だけでなく防空壕の体験もとても印象に残りました。選挙に参加して今後二度と戦争を繰り返さないようにしたいです。」

さつまいもを育てよう ~1年生生活科~

 5月に20㎝ほどの苗だったさつまいもが、畑をうめつくすようにわさわさと茂っています。「おいもは、どのくらい大きくなっているかなぁ」「きっと両手ぐらいあるよ!」「いくつぐらい取れるんだろう?」「100個?」「そんなにある?」それぞれの予想を確かめに、教材園に向かいました。
 土深くうまったさつまいもを傷つけないように手で掘っていくと、大小様々なさつまいもが出てきます。バナナのようにまるまる太った20㎝ほどのおいもの他に、ひょうたん型、タマネギ型、ボール型など、おもしろい形のおいもも発見。普段お店で見ているような形とはかなり違うことにびっくり。さらにスコップを使って地中深く掘り進めると、かわいい赤ちゃんのようなおいもも、何個もとれました。
 不思議なことに、日当たりのよい場所の方が、おいもが小さいということもわかりました。これも「なぜ?」を考えるよいきっかけとなります。
 すべてのおいもを数えてみると、なんと200個以上。栄養士の西村先生に協力してもらい、本日の給食で全校児童に食べてもらうことができました。また、12月には、1年生全員で「おにまんじゅう」を作る予定です。こちらもどんな味になるか、みんな楽しみにしています!
(小田)

オール立教スイミングフェスティバル

 11月17日(日)、第27回オール立教スイミングフェスティバルが、立教大学新座キャンパスにある「セントポールズ・アクアティックセンター」で行われ、立教大学体育会水泳部をはじめとして、立教小学校、立教池袋中学・高等学校、立教新座中学・高等学校、立教女学院中学・高等学校の水泳部員と、立教女学院小学校の3~6年生の希望者(計28名)が参加しました。
 水深が1.4mと深いプールでしたが、子どもたちは自らが希望した種目に出場。1人ひとりが精一杯の泳ぎを見せてくれました。また、高校生や大学生の力強い迫力ある泳ぎを間近で見ながら、泳ぐことにさらに興味を持ってくれたことと思います。水泳を通して、「立教」という名を共にする小・中・高・大学間の交流・親睦を深めることができた有意義な一日となりました。(体育科 草苅)

私学体育発表会 11/23(祝)

 成城学園初等学校で行われたダンス発表会に、創作ダンスクラブと、バトンチアクラブが参加しました。参加校は全部で11校。新体操、競技チア、旗体操、ヒップホップ……様々なジャンルのダンスに出会うことができました。
 私たちの出番は最後から二番目。技術力の高い演技や、各校の表現に影響を受け、出番が近づくにつれて緊張している様子も見られましたが、さすが本番に強い子どもたち。いざ舞台に上がると練習の成果を堂々と発揮し、大きな拍手に包まれていました。自分たちの実力を知り、「もっと頑張らなくては。」とよい刺激にもなったようです。他の学校の演技を見て、学んだこと、吸収したことを生かして、子どもたちの表現がさらに広がっていくことを期待しています。今度はクラブ発表会に向けて頑張っていきたいと思います。
(尾亦)

 成蹊小学校に私立学校9校が集まり、バドミントンの試合が行われました。
 試合はダブルス形式の3ペア1チーム、団体戦で行われました。この日が今年度初の校外試合のため緊張した様子でしたが、試合が始まると表情が変わり、ペア同士で声がけやハイタッチをし、お互いを高めあう様子がみられました。団体戦ということもあり、仲間の応援にも力が入りました。「おしい!」「次は絶対決めよう!」「足を動かして!」など、自然と子どもたちの口から応援の言葉が飛び交い、チームで勝利をつかみ取ろうとしている姿に感動しました。普段のクラブ以上に真剣な表情を見ることができ、試合後には「もっと強くなりたい。」「もっと練習をしたい。」と、どの部員からもバドミントンへの前向きな姿勢を感じ、嬉しく思いました。
 結果、AチームBチーム共に、9校中2位という成績を残すことができました。年度末に行われる校外試合に向けて、練習にも、チーム作りにも、更に力を入れていきたいと思っています。(五十嵐)