学校生活

小学校だより

2018/6/27

第232号 2018年5月31日

学習指導要領改訂の背景    校長 佐野 新生

 早くも六月。あちこちでアジサイが咲き、遊具の横の教材園ではジャガイモの葉が力強く豊かに繁っています。東京の梅雨入りも目前となり、蒸し暑さも強く感じる今日この頃ですが、子どもたちはとても元気に過ごしています。先日のプレーデーでは、平日の開催にもかかわらず、会場設営や後片付けに多くのお父様のお手伝いを頂けたことで、本校開催の今回も無事に実施することができました。心から感謝申し上げます。6月にも様々な行事があり、月末からは軽井沢キャンプの準備も始まりますが、これからしばらくの間は、落ち着いて授業に取り組むことを大切にしていきたいと考えています。教員研修会参加のための休校も予定されていますが、どうかご理解の程お願いいたします。

 新しい学習指導要領が公示されました。今回の改訂には日本の将来に対する強い危機感が反映しているといわれています。

 周知のことですが、日本は人口減、少子高齢化が進んでいます。世界の人口はアジア・アフリカ地域の人口増大を受けて現在の約76億人から2100年には112億人と急増が予想される一方で、日本の人口は既にピークを過ぎ、2100年には現在の半分以下、4770万人から3100万人になるのではとも予想されています。特に労働力の主力となる生産年齢人口(15~64歳)が総人口を上回るペースで減少するため、GDPの減少、社会保障費の増加への対応困難ということが深刻な問題になってきました。OECDのデータには日本の一人当たり労働生産性は調査対象35カ国中22位、というものもあり、このままでは日本の豊かさ、国際競争力は失われてしまう、という強い危機感が共有されるようになりました。この問題の解決の方向性としては、第4次産業革命、ともいわれる、全産業分野でのAI、IoT、ロボット、バイオテクノロジー、ビッグデータといったものの活用によって、従来型の人間の業務の多くを機械に代替させ、人間は新たな発想や知識を用いてより高付加価値的な業務に特化していこうとする方向に向かうことは恐らく間違いないだろうとされています。コンピュータベースの様々な先端テクノロジーを活用し、仕事の効率化を極大化していくことで、人口減少、生産力減少といった大きな困難を乗り越えようとしているわけです。

 学校教育もこの方向を支えるものでなければならないことから、今回の改訂では、情報活用能力の育成、PC、ICT活用技術の習得といったことが強調されています。また、将来的なプログラマー、エンジニア不足に対応する必要性から、人材の裾野を広げるためにもプログラミング教育が導入されました。

 日本の教育は数学・理科のリテラシー調査で世界1位、協力して問題を解決する能力も1位、といった調査結果もある一方で、総合的読解力で65カ国中8位、数学リテラシー9位、国語・数学・理科の授業中でのPCの利用度がOECD加盟国中最下位、日本の高校生がスマホに移行してPCを使わなくなってきており、Word, Excel、PowerPointの技能がアメリカ等の先進国に比べてとても低い、キーボードを日常的に使用していないため、日本語入力能力が非常に低く、ツールとして役立てられない、教員が児童生徒のICT活用力を指導していく力量が低い、という様々な残念な調査結果の報告もあり、改善が求められています。

 本校でも、将来の担い手となる現在の子どもたちに、Blue Lab.での充実を図ると共に、全教科での指導場面で、読解力、情報を読み解く力、様々な情報の中から自分に必要な情報をピックアップして自分の考えでまとめていく力、等々の育成を意識的に取り組んでいきたいと考えています。キーボードによる日本語入力技能の向上も意識し、今後はプログラミング的思考に関する教育内容についても何らかの形で採り入れることを検討し、子どもたちの発想を生かしたクリエイティブな学びの場面を作っていきたいと考えています。

 追伸:Global分野での新規事業として、5年生6年生の希望者によるオーストラリアへの短期留学が実現したことを全校保護者会でご報告いたしました。先日、今回の留学先であるEmmanuel Anglican Collegeのロバート・トビアス校長先生が来校し、子どもたちとの交流を楽しんでくださいました。同じ聖公会の学校と関係が築くことができたことを、大いに喜んでおられました。

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≪春のスタディツアー≫ 5A(5/9~10) 5B(5/10~11)
 東京の気温も平年を大きく下回り、金砂郷(茨城県常陸太田市)も朝から雨模様。雨の中、金砂の方々は田植えの準備をして私たちを迎えてくださいました。実際に田植えをする前に、大切なポイントをいくつか教わります。苗は稲の赤ちゃんなので、丁寧に3本ずつに分けて、ゆっくりと根を沈めるように植えること。でも、葉は水に浸かりすぎてはいけないこと。後で大きくなるので、間隔を考えながら植えること、など。田植えの終わった他の田んぼを見て、「私たちも、あんなふうにまっすぐできるかな。」と5年生のやる気は最高潮に。初めて田植えを体験する子も多く、まず、一歩、田んぼに足を入れるところから大騒ぎ。その様子に金砂の方々はあたたかく声をかけてくださいました。田んぼの中に手を入れてみると「あったかーい。」と、田植えの楽しさにどんどん引き込まれていきました。振り返ると、まっすぐに植えられた苗が風に揺れています。地元の方に「上手だね。ここにお嫁にくるかい。」と声をかけられた子が何人もいました。その後の交流会では、農業の楽しさや苦労について様々な質問に答えてくださいました。
 夜は、バーベキューで地元で採れた野菜やお肉をいただきました。普段はナスやピーマンが苦手な子も「おいしい!」「初めてこんなにたくさん食べられた。」と大喜びしていました。
 2日目は茶摘み体験です。小高い丘をのぼると茶畑が広がります。今年は気温が高い日が多かったため、新芽の伸びがよいとのこと。朝日に照らされて、新芽が光っています。摘んだときの「ぽきっ」という感触が心地よく、子どもたちはかごがいっぱいになるまで夢中で摘んでいました。その後、小刀を使って、竹箸作りに挑戦。金砂の方々の小刀さばきに感嘆の声があがりました。そして、でき上がったお箸を使い、竹はんごうで炊いたご飯や朝採りのタケノコの煮物をいただきました。
 様々な「生まれて初めて」の経験をすることができ、たくさんの方々との出会いがあり、子どもたちは多くのことを感じたようです。私たちの命を支えている日本の農業に、これからも興味を持ち続けてほしいです。(5年 飯澤)

5年生の作文より
・だんだん田植えに慣れてきて、少し休もうとのびをした時、(こしが痛い。)しかも、かがもうとするとひざがびくびくふるえて、(あぁ。田植えってつらい。)と思いました。いつも普通に食べているお米。その始まりにとても手間がかかるから、(お米に感謝。)と思いました。

・(あそこまで田植えをしようかな。)と思って進もうとしたら、足がぬけなくなって、まるでくさりをつけたように重くなって困ってしまいました。かなさのおじさんに「足をななめにすればぬけるよ。」と言われてやってみたら魔法のようにすぐぬけました。
・苗を土に入れると、手に土があたって気持ちよかった。どんどんやっていくうちに、風で帽子がとれた。(うわぁ。気持ちいい。)自然な風がとてもいい。わたしはかなさのような自然がいっぱいのところが大好きだ。
・かなさに行ってみないとわからない事がたくさんありました。例えば教科書に「田んぼの土はどろどろしている。」と書いてあっても、どんな感触でどんな深さなのかはわかりません。
・バーベキューには私の苦手なナスがあった。「1つは食べてみましょう。」と言われて食べた。「ナスってこんなにおいしいの!」と思った。お肉も弾力があって、おいしかった。

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≪1・6年生 歓迎遠足≫
 5月11日に、1年生と6年生は井の頭公園に遠足に行きました。本来の歓迎遠足は4月18日に予定されていましたが、大雨でやむなく中止となりました。ただ、この遠足は1年生と6年生の親睦を深めるための大事なチャンスでもあり、どちらの学年の子どもたちも心待ちにしていた行事でしたので、午前中だけのミニ遠足として実施することになりました。
 新緑の美しい木々の下を、1年生と6年生は手をつないで、楽しげに話したり、時にはなぞなぞをしながら井の頭公園に向かいました。出会ってから1ヶ月あまりたっていて、お互いに多少うちとけていたこともあり、出発のときからとても和やかな様子でした。初夏を感じさせるような暑い日でしたが、楽しくおしゃべりをしながらの行き道は、子どもたちにとってあっという間に感じられたようです。
 井の頭文化園に到着してからは、パートナーの1年生と6年生でモルモットをひざにのせたり、園内の動物を見て回ったり、それぞれのペアで思い思いに過ごしました。元気いっぱいな1年生に6年生は時には手を引かれながらも、自分が1年生だったときの思いも重ね合わせながら楽しく過ごしたひと時でした。それぞれにとって思い出に残る1日となりました。(6年 高橋)

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≪クレアのあかちゃん≫
 4月から元気に登校を続けてきましたアイメイト候補犬5頭が、無事に巣立っていきました。立派なアイメイト(盲導犬)となれるようお祈りください。

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