学校生活

小学校だより

2018/5/31

第231号 2018年4月27日

失敗から学ぶこと    教頭  吉田 太郎

 春の訪れが例年よりも早く感じられ、あっという間に夏がやって来そうな4月が終わります。子どもたちもそろそろ新しい環境、新しい友だち、新しい先生にも慣れ始めた頃でしょうか。
 さて、2018年は、ますますAIがキーワードとなり、様々な分野で活用されていくと思われます。そのような状況の中で、近年の自動車業界の潮流においては、自動運転技術の進歩が注目され、国内メーカーのみならず外国車もこぞって最新のテクノロジーを駆使した新型車を市場へ導入しようと躍起になっています。特にヨーロッパでは自動運転技術の開発を国家プロジェクトとして取り組んでおりますし、アメリカではgoogleが実用化に向けた公道での自動運転実験も始まっています。現在のパーキングアシストや前車追尾システム、衝突安全技術などの運転支援システムをさらに進化させたものが自動運転技術であり、センシング技術を取り入れた、ミリ波レーザーなどによって支えられている技術でもあります。衝突防止の技術開発には、ハエやトンボといった昆虫が、空中で障害物にぶつからないように飛ぶ生態をヒントにしていると聞いたことがあります。
 自動運転技術という最先端技術の開発において、最も重要なのはAIArtificial Intelligence)人工知能です。私が大変興味深いと感じたのは、このAI技術開発の方法だったのですが、自動運転を成功させるため、AI(人工知能)で学習させて正しい運転、危険回避といった能力を身につけさせるために何をさせるかというと、それはわざと障害物に接触させたり、間違ったルートを走行させたりするなど、人工知能にTry &Errorで失敗を数多く経験させ、その繰り返しの中から正しい方法を選択させるというものでした。コンピュータに人間の脳と同じ、またはそれ以上の能力を持たせようとするとき、学習、知識や技能の獲得において最も効率的な方法は、ある意味「失敗から学ぶ」ということなのだというのです。
 2008年にジョイプラッツ(遊具)を小学校に導入する際にも、数多くの公園遊具や海外の施設の事例などを研究し、子どもの体力や創造性を伸ばすためには多少の危険・怪我を伴ってでも、遊びの中から学ぶことが大きいということを知りました。デンマークの遊具を選んだのは、彼らの思想や哲学に共鳴したことも大きな要因でした。
 話を戻すと、新学習指導要領が提示するActive Learningは、主体的、能動的な深い学びとされ、求められる「新しい学力」を身につけるために最も効果的な方法は、AIの人工知能を例に挙げると、多くの失敗の繰り返しの中から獲得するということなのかもしれません。しかしながら、私たちは失敗を恐れ、他人の失敗を許さず、どんどん可能性を狭める方向にばかり進もうとしています。
 この原稿を書いている4月末、クレアの子犬たちは生後1ヶ月となり、自由に歩きまわり、離乳食を顔中につけて、兄弟姉妹犬同士で四六時中取っ組み合いをして賑やかに暮らしています。観察していると、いつも強く噛みすぎてひんしゅくをかっている子や、みんなといつもワンテンポ遅れて行動する子など様々です。子犬の社会化にはこの時期がとても大切と考えられており、母犬に見守られながら同じ年の子犬たちと喧嘩し、揉みあいながら成長することが必要です。
 必要とされる学力の獲得。これらのために「学校」での学びがあります。そして学習効果を高めるためには、授業はもちろんのこと、行事や遊び、友だちとの関係の中で挑戦したり、失敗したりしながら成長して行くことが実は最も重要だということです。「失敗は成功のもと」、これは私たち自身の子ども時代の経験だけでなく、最新のAIテクノロジーの研究成果においても示唆されています。2018年度、私たち、親や教師は子どもたちの可能性を信じ、失敗を受け入れることに意識を向けていけるようにと願っています。

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校内グリーン化プロジェクト~花と緑のあふれる学校~
 身近な植物が私たちの心理に及ぼす影響については様々な研究が行われ、室内に植物を置いた方が高い作業効率を示し、特に女性で効果が高かったとの報告もあります。今年度より専門家の監修のもと、屋内緑化を導入いたしました。葉だけの観葉植物は、花がついている植物よりも視覚への刺激が少なく、集中力を高める効果があるとされています。授業中に落ち着きを与えるだけでなく、休み時間の廊下などにおいても穏やかな雰囲気を作り出してくれることを期待しています。
 また児童玄関の花壇も、植栽の再整備をいたしました。これからも環境委員会の児童が関わり、維持管理を進めていく予定です。
 入学式には、この花壇の前に現3年生が育てたプランターのチューリップが並び、1年生を迎えました。咲き終わったチューリップの球根は、育ててくれた3年生の手によって、セントラルコートのフラワーベッドへ植え替えられます。今年、昨年植えたものがいくつか花を咲かせてくれましたが、いつの日か、花いっぱいで1年生を迎えられることを夢見ています。
 観葉植物からよい効果をもらうと共に、子どもたち自身も様々な形で栽培活動に関わり、自然を身近に感じ、愛する心が育つことを願っています。(理科 大澤)

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グローバルの取り組み
 汝の幼き日に汝の造り主を覚えよ」(コヘレトの言葉12:1)という聖書の言葉はよく用いられますが、幼少期や学齢期に神様のことを知ることが大切なのと同様に、異文化への理解や国際交流の機会も、できるだけ子ども時代に意識的に経験できるようにすることで、子どもたち自身が新しいことを受け入れる気持ちや、苦手なことに挑戦していく姿勢といったものが身についていくと考えています。
 2017年度より学校のレギュラープログラムとして1年生から英語の授業を始めました。そして、一歩進んだ異文化体験や夏の国際交流のプログラムとして、1年生から6年生までが参加可能な新潟県津南町でのアメリカンスタイルのアウトドアキャンプ「English Adventure」を希望者へ提供しています。(現在参加受付中)また2018年度からは、さらに先へ進んだ海外での「国際交流プログラム」もスタートすることになりました。海外でのプログラム実施については数年間、グローバル教育について考える教員のチームが検討を重ね、ヨーロッパや北米、オセアニア地域の英語圏の中から、たいへん親日家が多く、安全で、児童にとってのフライトの負担なども比較的少ない、オーストラリアを選びました。そして、多数の受入れ候補校の中から、信頼できる同じAnglican(聖公会)のつながりのある『Emmanuel Anglican College』と提携させていただくことになりました。引き続き、一つひとつの取り組みにご理解とご協力をお願いします。(教頭 吉田)

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立教小交歓会
 春の日差しが暖かくふりそそぎ、藤の花が咲き誇るなかで、今年も立教小学校の1年生と交歓会をおこないました。男の子に会うまで、緊張していた様子の子どもたちも、手作りのカードを交換し、手をつなぐと、あっという間にお友だちになることができました。うれしそうな表情で、手をつないでお散歩をしている様子は、見ている人が自然と温かい気持ちになるような、微笑ましい光景でした。「プレーデーでまた会おうね。」と再会を約束し、井の頭公園へ向かう男の子たちを見送りました。(1年 尾亦)

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6年生 小中連携理科講座 ~豚の眼の解剖をして、眼のつくりを理解しよう!~
 毎年人気の小中連携講座が4月5日に行われ、43名の希望者が参加しました。眼球の構造とはたらきについて高校の清水享祐先生に教えていただいたあと、本物の眼球を解剖しながら、視神経・角膜・水晶体・網膜など学んだことを一つひとつ自分の目で確かめました。高校1年生のお姉さんが班に1人付いて、切り方や観察のポイントを丁寧に教えてくださったので、安心して取り組むことができました。(理科 亀山)

児童の感想より
・豚の眼のまわりについている筋肉を取るのが意外と楽しかったです。筋肉を切るときに「ちがうものを切ったらどうしよう」と思っていたけれど、少しずつ慣れて面白くなってきました。
・豚の眼と人間の眼はだいたい同じなんだよ、と高校生のお姉さんが教えてくれました。私は自分の眼がこんなふうにできているんだなぁとおどろきました。眼球を半分にするのはむずかしかったけれど、清水先生が「ナイス半眼球」と言ってくれたのでうれしかったです。
・解剖することによって、大切な命をもらって理解できることの大切さを学ぶことができました。
・いままで何も思わず、さりげなくする“見る”という動作が、とてもすごいことだと感じました

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