学校生活

小学校だより

2017/11/30

第223号 2017年10月31日

多様性と持続可能性について、コーヒーを飲みながら考えてみました。    教頭  吉田 太郎

 立教女学院は今年で創立140周年を迎えます。1877年(明治10年)の創立ですから、日本のミッションスクールの中でも最も歴史のある学校の一つだと言えます。混沌とする社会の中で、私立学校の「建学の精神」を守る、ということが問われています。立教女学院はキリスト教に基づく女子教育を行い、神と人とに奉仕する人間形成に仕えることを使命(ミッション)としてきました。140年という節目の年を迎え、改めてこの建学の精神の現代的な理解に真摯に向き合う必要を感じています。 

 さて、11月中旬には、4年生は秋のスタディツアーで茨城県常陸太田市金砂郷へ出かけ、久慈川で鮭の遡上観察を行います。また初日のフィールドワークは久慈川の支流である浅川で活動します。5月には田植え、9月には稲刈りを5年生が体験している場所です。「リバースミスの学校」と称して、毎回、地元の方々と一緒に川の清掃活動などの取り組みを通して、生物の観察や採取、川遊びなども楽しませていただいています。小さな川の周辺には水草が伸び、岩盤のくぼみにはオイカワやカワムツといった魚、ヤゴやタガメなどの水生昆虫、ドジョウやナマズ、サワガニといった生物が何十種類も生息しています。自然界はこんなにも豊かなバリエーションによって調和が保たれていることに、訪れるたびに驚かされます。もしもこの川に同じ種類の生物しか生息していなかったら、周囲の自然環境が大きく変わってしまう、極端に言えば滅んでしまうのだという話を教えていただきました。美しい里山の風景の中には、いろんな生物がいるからこそ成り立っている自然の摂理があります。持続可能な世界を実現するために大切なことは「同じ」であることよりも「多様である」ことなのだという真理を、あの小さな川は私たちに教えてくれているのです。 

 フランスで出版され日本でも話題になった「茶色の朝」(2003Frank Pavloff著)という小さな本があります。これは、すべてが茶色だけになってしまった国のお話です。ある日“すべてのものが茶色でなければならない。”という命令が政府から出されます。身の回りの持ち物や服も全てが茶色。飼っていた犬や猫までも茶色でない、という理由だけで手放さざるを得なくなる。ついには、新聞やラジオも「茶色新聞」や「茶色ラジオ」に……。そんなバカげた命令にも関わらず、茶色であることを無批判に受入れる「俺」とシャルリー、二人の会話からなる寓話です。普通の人々が日常の中で享受してきた「茶色」一色の世界ですが、かつて茶色ではない犬を飼っていたという罪に問われシャルリーが逮捕され、翌朝、ドアを激しく叩く音で目覚めた「俺」は激しく後悔をします。
 「茶色の朝」を迎えたくなければ……。巻末に哲学者の高橋哲哉氏は次のようなメッセージを寄せています。
『自分自身の驚きや違和感を大切にし、なぜそう思うのか、その思いにはどんな根拠があるのか、考え続けることが必要。』
 どこかの偉いさんが決めたことだから。私には直接的には関係がないから。毎日忙しいから。と、やり過ごすことで思考停止になってはならない。思考停止を止めること。考え続けること。そんなことにこだわり続けると、この世の中ではますます生きづらくなってしまうのかもしれません。しかし、多様性の中にこそ持続可能性があるように、茶色だけでない色つきの自由を大切にすることこそが、これからのキリスト教学校にとって、そして立教女学院の「建学の精神」を大切にしていくためにも、重要な教育課題であると考えます。
 カラフルな150年を迎えるために。 

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≪運動会を支える5・6年生≫
 5・6年生は運動会に向けて、それぞれの係で打ち合わせや準備を重ねて当日を迎えました。運動会を縁の下で支える様子をご紹介します。

   賞品・参加賞         装飾          記録           競技
賞品・参加賞係
 等賞リボンは女学院ならではの、児童による手作りです。きれいな形・ほどけにくいリボンになるよう頑張りました。リボン授与補佐や参加賞の準備なども行い、みんなに喜んでもらえるよう、陰ながら運動会を支えています。
装飾係
 装飾係の仕事は、「運動会」の看板作り、各クラスで描いた万顔旗のとりまとめ、入退場門の設置の3つです。看板のデザインを考えて制作し、万顔旗の扱いでロープワークも学びました。白いお花を全面リニューアルした入退場門は、来年きっと活躍してくれるでしょう!
記録係
 運動会の進行状況を見ながら、それぞれの種目にかかった時間や得点経過などを記録していきます
競技係
 徒競走、リレー、学年競技の「縁の下の力持ち」として、各競技の進行を裏方として支えます。選手の先導、整列、ゴールテープの設置などの仕事をしています。一人ひとり自分の役割をもち、素早く動き、運動会がスムーズに進行できるように気を付けています。

      用具          放送          得点           児童
用具係
 
運動会の黒子として、素早く用具を準備し、すみやかに競技が始められるようにがんばりました
放送係
 
運動会当日のアナウンスと、音楽を流す仕事をします。アナウンサーは昨年の原稿に倣って原稿を書き替え、音楽担当は学年や競技に見合った音楽を選びました。当日は臨機応変に対応する場面が多いので、緊張感のある仕事です。
得点係
 
全校児童の努力が形に表れる「点数」を扱う大切な仕事です。一人ひとりがその責任をしっかり心において取り組みました。今年度は、閉会式で数字を掲げる形での得点発表となりました。
児童係
 
児童係には、大きく分けて2つの仕事があります。運動会当日に低学年のお世話をする係と、競技で使用する鉢巻・たすき・ビブスを配布・回収し、管理する係です。運動会が円滑に進み、誰もが気持ちよく過ごすことができるように、仕事内容を把握しタイミングを見計らって活動しています。

           
 応援                救護
応援係
 
1年生から6年生までが、心を合わせて応援できるように考えて準備しています。聞きなれたメロディーに歌詞と踊りをつけて応援歌も考えます。5・6年生で知恵を出し合い、練習を重ねていくうちに応援団も団結していきます。
救護係
 どんなことで救護に来るのか、どんな手当をするかを考えて、物品を準備しました。拭き綿や綿棒は、何度も洗ったきれいな手で作りました。当日は救護係が活躍することもなく、無事に終わってよかったと思います。

 予備日も雨となりましたが、中学校・高校のご厚意により、新総合体育館で開催することができました。保護者の皆さまには柔軟にご対応いただき、また多くのご声援をいただき、ありがとうございました。

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≪芸術鑑賞会報告≫
 9月29日(金)聖マーガレット礼拝堂で芸術鑑賞会をおこないました。今年は学院オルガニストの岩崎真実子先生に、聖マーガレット礼拝堂やオルガンについてのお話と、演奏をしていただきました。
 始めに礼拝堂についてお話くださいました。スコットランドのマーガレット王妃は、弱い者のために生涯を捧げた慈愛の人で、カトリックや聖公会では聖人とされている人です。その名前をいただいている聖マーガレット礼拝堂は、スコットランドのエディンバラ城の聖マーガレット礼拝堂と、とてもよく似ているそうです。第二次世界大戦をはさんで、立教女学院のシンボルとして愛され続けています。岩崎先生も、先生のお母さまも卒業生で、同じチャペルで青春時代を過ごした思い入れのある場所だとおっしゃっていました。
 次にオルガンについてお話くださいました。オルガンは教会の大きさに合わせて小さくも大きくも作れる楽器で、「楽器の王様」と呼ばれているそうです。聖マーガレット礼拝堂のオルガンも、礼拝堂の大きさに合わせて設計、設置したもので、世界でたった一つの特別な楽器とのことです。
 「オルガンとは教会まるごとを指します。教会の中に響き渡る音がオルガンの音で、私たちは今、オルガンのお腹の中にいるのです。」という先生の言葉を胸にとめながら、演奏してくださったバッハの曲にじっと耳を傾けました。(音楽科 上川)

~子どもの日記より~
・きょう、はじめて こうこうせいのおいのりする、まーがれっとれいはいどうにはいりました。そこには、みたことがない おおきなおるがんがありました。すごいおおきなおとをだすときに、いすが ぶるぶるってふるえるかんじがしました。(1年生)
・れいはいどうに入った時、れいはいどうがきれいでおどろきました。オルガンの中には2千9百本い上のパイプが入っているときいてびっくりしました。足のけんばんだけできれいな音がでることもおどろきました。オルガンをひくときだけ はくくつもあることにおどろきました。(2年生

 

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