学校生活

小学校だより

2018/7/20

第233号 2018年6月27日

異なる存在との新たなる出会い    教頭  吉田 太郎

 カンヌ映画祭、パルムドール受賞で話題の『万引き家族』、もうご覧になった方も多いのではないでしょうか。この作品について語るには到底紙幅が足りませんので、今回はこの映画の中の、とても印象的な場面で朗読された『スイミー』について、鑑賞後、私自身がもやもやしながら?考えたことを共有させていただきたいと思います。

 『スイミー』(Swimmy)はオランダ出身のアメリカ人作家、レオ・レオニの1962年の作品です。日本語訳は谷川俊太郎で『スイミー ちいさなかしこいさかなのはなし』として親しまれてきた絵本です。光村図書の2年生の国語教科書に採用されたのが1977年という事ですから、親子2代にわたって読み継がれてきた絵本の一つです。

 レオ・レオニは1910年、オランダのアムステルダムに生まれ、ベルギー、イタリアと移り住み、1939年にアメリカへ亡命しました。きっかけはイタリアのファシスト政権誕生への危惧と人種差別法への抵抗だといわれています。その後、1945年にアメリカ国籍を取得し、広告代理店、新聞社などでグラフィックデザイナーとして働きながら、絵本作家としてデビューします。デビュー作は孫のために創った『あおくんときいろちゃん』(Little Blue and Little Yellow 1959年)。「あおくん」と「きいろちゃん」がある日、重なり合い、混じり合うことで新しい「みどり」という色になることに気づく。互いに尊重し、影響しあう個という存在が描かれた作品でした。

 さて、前置きが長くなりましたが、絵本『スイミー』について、思い返してみましょう。赤い魚の兄弟の中で一匹だけ真っ黒で小さな魚だったスイミー。泳ぎが得意で誰よりも速く泳げたことから、他の赤い兄弟たちはみんなマグロに食べられたのに、一匹だけ生き残ります。兄弟を失った悲しみの中、暗い海の中を一匹で放浪しながら、様々な魚たちに出会います。「顔を見るころには尻尾を忘れているほど長いウナギ」「水中ブルドーザーみたいなイセエビ」など。自分とは違う異質な存在、様々な出会いがスイミーを成長させていきました。そしてある日、マグロに怯えて暮らす兄弟たちそっくりの魚たちに出会い、小さいという弱点を克服する術を仲間たちに提案します。スイミーは自分の真っ黒な身体を活かして目となり、マグロを追い払い、逃げ隠れすることなく自由に泳げる世界を取り戻していく。というお話です。

 レオ・レオニはこの作品で何を表現しようとしたのか。国語の授業では子どもたちも様々に感じ、考えるのでしょう。大人になって改めてこの作品を読み返しますと、自己実現、自己表現、勇気や知恵、多様性と個性の尊重など、海よりもまだ深い、テーマが内包されていることに驚かされます。敢えて、この『スイミー』を現代的な解釈で読み直すならば、私はここにキリスト教学校が育てようとする人間像を見出します。作中に描かれた「風に揺れる桃色のやしの木みたいなイソギンチャク」や「虹色のゼリーのようなクラゲ」といった異なる存在との新たなる出会いを成長の糧とし、世界の大きな困難に仲間と共に立ち向かい、自らは「目」となり(役割を担い)、奉仕する者として働こうとする。スイミーはそのロールモデルといえるのではないでしょうか。

 映画や絵本など、作家が何を表現し、何を伝えようとしたのか、そして私たちは何を考え、どのように感じるのか。お子さんの教科書(本棚の絵本)を引っ張り出して、親子で語り合ってみてはいかがでしょうか。くれぐれも大人の解釈を押し付けるようなことはしないように細心の注意を払いながら。

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≪テノール歌手ジュリアン・グレゴリー氏来校≫
 世界的に活躍している男声アカペラグループ「キングス・シンガーズ」のメンバーで、日英音楽協会合唱団の副音楽監督でもあるジュリアン・グレゴリー氏が来校し、朝の礼拝で歌声を聞かせくださいました。来校は昨年に引き続き2回目です。
 礼拝ではアンセムとして「Amazing Grace」を、礼拝後には、ヘンデル作曲「Largo」日本の唱歌「ふるさと」を披露してくださいました。

 音楽は世界中の人とつながることができる大切なツールです。これからも音楽を愛し、音楽と関わる生活を送ってください。

と、メッセージをくださいました。テノールの美しい歌声に、心が温まる礼拝となりました。(音楽科 上川)

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≪陸上記録会 報告≫
 6月4日(日)成蹊学園にて、第40回陸上記録会が開催されました。日頃の体育実践の発表と児童相互の親睦を深める機会として、この時期に毎年開催されています。
 今年は、都内の私立小学校11校が参加。選考会を経て、本校からは4年生2名、5年生3名、6年生11名の計16名が学校代表として出場しました。
 選手たちは、素晴らしい競技場で、少し緊張しながらも自己記録の更新を目標に精一杯がんばりました。天候に恵まれ、他校の選手とも競い合うことができ充実した1日となりました(体育科 草苅)

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≪出会おう!プロフェッショナル≫ ~作曲家多田彰文(ただあきふみ)先生をお迎えして~
 6年生の音楽の授業で、作曲家の多田彰文先生をゲストティーチャーとしてお招きし、全3回にわたり合奏の授業を指導していただきました。
 取り組む曲は「スターウォーズ メインタイトル」です。耳馴染みのある曲ではありますが、三連符やシンコーペーションが多用され、リズムが複雑です。足先でビートをとらえながら、手拍子で二分割、三分割する練習を教えてくださいました。三連符がうまく出来ないときは「キャベツ」「しぶや」などの言葉をはめると良い、ということも教えてくださいました。
 先生の言葉で印象的だったのは、「間違うことを恐れない」という言葉です。「まずは一生懸命練習する。その上で本番で間違えたとしても、それはその日その場所でしか起こり得ない偶然の出来事。聴衆にとっては特別な思い出になるのです。ですから間違うことを恐れないで、自分の気持ちを素直に表現しましょう。」と。
 時に子どもたちは、間違って目立つことを恐れ、のびのびとした表現ができていないことがあるように感じます。そのような子どもたちにとって、心強いメッセージでした。
 最終回には多くの保護者が参観にきてくださり、成果を発表しました。子どもたちは皆、多田先生のやさしく丁寧なご指導のおかげで、自信を持って自分らしい表現ができていました。特別ゲストとしてお連れくださった、ドラムの宮本ブータン知聡(ともあき)さんとのセッション、「スターウォーズスペシャルアレンジ」には、子どもたちも大人たちも大喜び。良い学びと良い思い出ができました。(音楽科 上川)

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≪大きくなあれ わたしの やさい≫
 5月中旬より、2年生では、生活科の学習の一環として野菜を育てています。今年度は、全員同じ野菜を育てるのではなく、一人ひとりに育ててみたい野菜を選んでもらいました。自分の好きな野菜を愛情をもって育ててほしいという思いと、それぞれの野菜の共通点や相違点に気づいてほしいという願いからです。
 野菜を育てるにあたり、それぞれの学級で、ミニトマト・ピーマン・なす・おくら・えだまめの5種類から、自分が育ててみたいものを1つ選びました。「私はミニトマトが大好きだから!」という理由から決める子もいれば、「どんな風に育つか見てみたいから、えだまめにしたい!」と言っている子もいました。それぞれの思いをもって野菜を選ぶことができました。
 子どもたちは野菜の苗が届く日を心待ちにしていました。いよいよ苗の植え替えの日になると、子どもたちは朝から大喜びでした。それぞれ好きな野菜の苗を受け取り、根を傷つけないようにそっと植えました。「葉っぱの形がぜんぜん違う!」「なすは茎が紫色っぽい!」など、違いに気づく子もいました。植えた後には、土をかけて、そっと水をやりました。「大きく育つといいなぁ!」という、子どもたちのつぶやきから、楽しみな気持ちが伝わってきました。
 子どもたちは毎日、朝と放課後に水やりをしています。毎日の水やりの中で、葉っぱが大きくなることや、花が咲くことに喜びを覚えています。実がなり始めている鉢もあり、「早く食べたいな。うれしい!!」と喜びを報告してくれる子もいました。どの子も、日々の野菜の成長を楽しみにしている姿が見られます。また、それぞれの野菜の花の色や形の違いを見つけ、どうして色が違うのかを予想し合う場面もありました。今後も引き続き、野菜を育てる活動を通して、植物を育てる楽しさと喜びを実感すると同時に、植物の多様性への理解を深められればと思っています。(2年 尾崎)

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≪色鉛筆≫
 今年度から、私は器楽クラブを担当することになりました。自分自身も、中学校の3年間は弦楽合奏クラブに所属していたので、すごく楽しみでした。器楽クラブには、もともとバイオリンの先生と、チェロの先生、そしてトランペットを担当する堀口史哲先生がいます。月に1回、プロのフルートの先生も来てくださっていますが、初心者ながら私もフルートの担当をすることになりました。ただ見ているだけではつまらない、やるなら一緒にやりたい、と思った私は、体験レッスンに行き、フルートを吹いてみることにしました。人生初の体験です。しかし……。音が、思うように出ない。バイオリンもチェロも、音を出すことが難しいと思った記憶がなかった私は、「え、こんなに難しいの?」と驚きました。あんなに滑らかに演奏している歴代器楽クラブの子たちが吹いているフルートと、これは同じ楽器なのか?と疑ってしまうほど、私には衝撃的な瞬間でした。それを体験レッスンの先生に伝えると、「私にとっては弦楽器の方が難しいですよ!」と言われ、「それもそうだけど……」とどちらの難しさも理解できるものの、先が見えない不安にかられました。ただ、できないものは残念ながら、すぐにできるようにはなりません。5・6年生が初心者である4年生を教えているのを横に、私も同じ練習をしています。少しずつでも、上達していけるように、これからも一緒に頑張っていきたいと思っています。(鈴木)

2018/6/27

第232号 2018年5月31日

学習指導要領改訂の背景    校長 佐野 新生

 早くも六月。あちこちでアジサイが咲き、遊具の横の教材園ではジャガイモの葉が力強く豊かに繁っています。東京の梅雨入りも目前となり、蒸し暑さも強く感じる今日この頃ですが、子どもたちはとても元気に過ごしています。先日のプレーデーでは、平日の開催にもかかわらず、会場設営や後片付けに多くのお父様のお手伝いを頂けたことで、本校開催の今回も無事に実施することができました。心から感謝申し上げます。6月にも様々な行事があり、月末からは軽井沢キャンプの準備も始まりますが、これからしばらくの間は、落ち着いて授業に取り組むことを大切にしていきたいと考えています。教員研修会参加のための休校も予定されていますが、どうかご理解の程お願いいたします。

 新しい学習指導要領が公示されました。今回の改訂には日本の将来に対する強い危機感が反映しているといわれています。

 周知のことですが、日本は人口減、少子高齢化が進んでいます。世界の人口はアジア・アフリカ地域の人口増大を受けて現在の約76億人から2100年には112億人と急増が予想される一方で、日本の人口は既にピークを過ぎ、2100年には現在の半分以下、4770万人から3100万人になるのではとも予想されています。特に労働力の主力となる生産年齢人口(15~64歳)が総人口を上回るペースで減少するため、GDPの減少、社会保障費の増加への対応困難ということが深刻な問題になってきました。OECDのデータには日本の一人当たり労働生産性は調査対象35カ国中22位、というものもあり、このままでは日本の豊かさ、国際競争力は失われてしまう、という強い危機感が共有されるようになりました。この問題の解決の方向性としては、第4次産業革命、ともいわれる、全産業分野でのAI、IoT、ロボット、バイオテクノロジー、ビッグデータといったものの活用によって、従来型の人間の業務の多くを機械に代替させ、人間は新たな発想や知識を用いてより高付加価値的な業務に特化していこうとする方向に向かうことは恐らく間違いないだろうとされています。コンピュータベースの様々な先端テクノロジーを活用し、仕事の効率化を極大化していくことで、人口減少、生産力減少といった大きな困難を乗り越えようとしているわけです。

 学校教育もこの方向を支えるものでなければならないことから、今回の改訂では、情報活用能力の育成、PC、ICT活用技術の習得といったことが強調されています。また、将来的なプログラマー、エンジニア不足に対応する必要性から、人材の裾野を広げるためにもプログラミング教育が導入されました。

 日本の教育は数学・理科のリテラシー調査で世界1位、協力して問題を解決する能力も1位、といった調査結果もある一方で、総合的読解力で65カ国中8位、数学リテラシー9位、国語・数学・理科の授業中でのPCの利用度がOECD加盟国中最下位、日本の高校生がスマホに移行してPCを使わなくなってきており、Word, Excel、PowerPointの技能がアメリカ等の先進国に比べてとても低い、キーボードを日常的に使用していないため、日本語入力能力が非常に低く、ツールとして役立てられない、教員が児童生徒のICT活用力を指導していく力量が低い、という様々な残念な調査結果の報告もあり、改善が求められています。

 本校でも、将来の担い手となる現在の子どもたちに、Blue Lab.での充実を図ると共に、全教科での指導場面で、読解力、情報を読み解く力、様々な情報の中から自分に必要な情報をピックアップして自分の考えでまとめていく力、等々の育成を意識的に取り組んでいきたいと考えています。キーボードによる日本語入力技能の向上も意識し、今後はプログラミング的思考に関する教育内容についても何らかの形で採り入れることを検討し、子どもたちの発想を生かしたクリエイティブな学びの場面を作っていきたいと考えています。

 追伸:Global分野での新規事業として、5年生6年生の希望者によるオーストラリアへの短期留学が実現したことを全校保護者会でご報告いたしました。先日、今回の留学先であるEmmanuel Anglican Collegeのロバート・トビアス校長先生が来校し、子どもたちとの交流を楽しんでくださいました。同じ聖公会の学校と関係が築くことができたことを、大いに喜んでおられました。

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≪春のスタディツアー≫ 5A(5/9~10) 5B(5/10~11)
 東京の気温も平年を大きく下回り、金砂郷(茨城県常陸太田市)も朝から雨模様。雨の中、金砂の方々は田植えの準備をして私たちを迎えてくださいました。実際に田植えをする前に、大切なポイントをいくつか教わります。苗は稲の赤ちゃんなので、丁寧に3本ずつに分けて、ゆっくりと根を沈めるように植えること。でも、葉は水に浸かりすぎてはいけないこと。後で大きくなるので、間隔を考えながら植えること、など。田植えの終わった他の田んぼを見て、「私たちも、あんなふうにまっすぐできるかな。」と5年生のやる気は最高潮に。初めて田植えを体験する子も多く、まず、一歩、田んぼに足を入れるところから大騒ぎ。その様子に金砂の方々はあたたかく声をかけてくださいました。田んぼの中に手を入れてみると「あったかーい。」と、田植えの楽しさにどんどん引き込まれていきました。振り返ると、まっすぐに植えられた苗が風に揺れています。地元の方に「上手だね。ここにお嫁にくるかい。」と声をかけられた子が何人もいました。その後の交流会では、農業の楽しさや苦労について様々な質問に答えてくださいました。
 夜は、バーベキューで地元で採れた野菜やお肉をいただきました。普段はナスやピーマンが苦手な子も「おいしい!」「初めてこんなにたくさん食べられた。」と大喜びしていました。
 2日目は茶摘み体験です。小高い丘をのぼると茶畑が広がります。今年は気温が高い日が多かったため、新芽の伸びがよいとのこと。朝日に照らされて、新芽が光っています。摘んだときの「ぽきっ」という感触が心地よく、子どもたちはかごがいっぱいになるまで夢中で摘んでいました。その後、小刀を使って、竹箸作りに挑戦。金砂の方々の小刀さばきに感嘆の声があがりました。そして、でき上がったお箸を使い、竹はんごうで炊いたご飯や朝採りのタケノコの煮物をいただきました。
 様々な「生まれて初めて」の経験をすることができ、たくさんの方々との出会いがあり、子どもたちは多くのことを感じたようです。私たちの命を支えている日本の農業に、これからも興味を持ち続けてほしいです。(5年 飯澤)

5年生の作文より
・だんだん田植えに慣れてきて、少し休もうとのびをした時、(こしが痛い。)しかも、かがもうとするとひざがびくびくふるえて、(あぁ。田植えってつらい。)と思いました。いつも普通に食べているお米。その始まりにとても手間がかかるから、(お米に感謝。)と思いました。

・(あそこまで田植えをしようかな。)と思って進もうとしたら、足がぬけなくなって、まるでくさりをつけたように重くなって困ってしまいました。かなさのおじさんに「足をななめにすればぬけるよ。」と言われてやってみたら魔法のようにすぐぬけました。
・苗を土に入れると、手に土があたって気持ちよかった。どんどんやっていくうちに、風で帽子がとれた。(うわぁ。気持ちいい。)自然な風がとてもいい。わたしはかなさのような自然がいっぱいのところが大好きだ。
・かなさに行ってみないとわからない事がたくさんありました。例えば教科書に「田んぼの土はどろどろしている。」と書いてあっても、どんな感触でどんな深さなのかはわかりません。
・バーベキューには私の苦手なナスがあった。「1つは食べてみましょう。」と言われて食べた。「ナスってこんなにおいしいの!」と思った。お肉も弾力があって、おいしかった。

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≪1・6年生 歓迎遠足≫
 5月11日に、1年生と6年生は井の頭公園に遠足に行きました。本来の歓迎遠足は4月18日に予定されていましたが、大雨でやむなく中止となりました。ただ、この遠足は1年生と6年生の親睦を深めるための大事なチャンスでもあり、どちらの学年の子どもたちも心待ちにしていた行事でしたので、午前中だけのミニ遠足として実施することになりました。
 新緑の美しい木々の下を、1年生と6年生は手をつないで、楽しげに話したり、時にはなぞなぞをしながら井の頭公園に向かいました。出会ってから1ヶ月あまりたっていて、お互いに多少うちとけていたこともあり、出発のときからとても和やかな様子でした。初夏を感じさせるような暑い日でしたが、楽しくおしゃべりをしながらの行き道は、子どもたちにとってあっという間に感じられたようです。
 井の頭文化園に到着してからは、パートナーの1年生と6年生でモルモットをひざにのせたり、園内の動物を見て回ったり、それぞれのペアで思い思いに過ごしました。元気いっぱいな1年生に6年生は時には手を引かれながらも、自分が1年生だったときの思いも重ね合わせながら楽しく過ごしたひと時でした。それぞれにとって思い出に残る1日となりました。(6年 高橋)

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≪クレアのあかちゃん≫
 4月から元気に登校を続けてきましたアイメイト候補犬5頭が、無事に巣立っていきました。立派なアイメイト(盲導犬)となれるようお祈りください。

2018/5/31

第231号 2018年4月27日

失敗から学ぶこと    教頭  吉田 太郎

 春の訪れが例年よりも早く感じられ、あっという間に夏がやって来そうな4月が終わります。子どもたちもそろそろ新しい環境、新しい友だち、新しい先生にも慣れ始めた頃でしょうか。
 さて、2018年は、ますますAIがキーワードとなり、様々な分野で活用されていくと思われます。そのような状況の中で、近年の自動車業界の潮流においては、自動運転技術の進歩が注目され、国内メーカーのみならず外国車もこぞって最新のテクノロジーを駆使した新型車を市場へ導入しようと躍起になっています。特にヨーロッパでは自動運転技術の開発を国家プロジェクトとして取り組んでおりますし、アメリカではgoogleが実用化に向けた公道での自動運転実験も始まっています。現在のパーキングアシストや前車追尾システム、衝突安全技術などの運転支援システムをさらに進化させたものが自動運転技術であり、センシング技術を取り入れた、ミリ波レーザーなどによって支えられている技術でもあります。衝突防止の技術開発には、ハエやトンボといった昆虫が、空中で障害物にぶつからないように飛ぶ生態をヒントにしていると聞いたことがあります。
 自動運転技術という最先端技術の開発において、最も重要なのはAIArtificial Intelligence)人工知能です。私が大変興味深いと感じたのは、このAI技術開発の方法だったのですが、自動運転を成功させるため、AI(人工知能)で学習させて正しい運転、危険回避といった能力を身につけさせるために何をさせるかというと、それはわざと障害物に接触させたり、間違ったルートを走行させたりするなど、人工知能にTry &Errorで失敗を数多く経験させ、その繰り返しの中から正しい方法を選択させるというものでした。コンピュータに人間の脳と同じ、またはそれ以上の能力を持たせようとするとき、学習、知識や技能の獲得において最も効率的な方法は、ある意味「失敗から学ぶ」ということなのだというのです。
 2008年にジョイプラッツ(遊具)を小学校に導入する際にも、数多くの公園遊具や海外の施設の事例などを研究し、子どもの体力や創造性を伸ばすためには多少の危険・怪我を伴ってでも、遊びの中から学ぶことが大きいということを知りました。デンマークの遊具を選んだのは、彼らの思想や哲学に共鳴したことも大きな要因でした。
 話を戻すと、新学習指導要領が提示するActive Learningは、主体的、能動的な深い学びとされ、求められる「新しい学力」を身につけるために最も効果的な方法は、AIの人工知能を例に挙げると、多くの失敗の繰り返しの中から獲得するということなのかもしれません。しかしながら、私たちは失敗を恐れ、他人の失敗を許さず、どんどん可能性を狭める方向にばかり進もうとしています。
 この原稿を書いている4月末、クレアの子犬たちは生後1ヶ月となり、自由に歩きまわり、離乳食を顔中につけて、兄弟姉妹犬同士で四六時中取っ組み合いをして賑やかに暮らしています。観察していると、いつも強く噛みすぎてひんしゅくをかっている子や、みんなといつもワンテンポ遅れて行動する子など様々です。子犬の社会化にはこの時期がとても大切と考えられており、母犬に見守られながら同じ年の子犬たちと喧嘩し、揉みあいながら成長することが必要です。
 必要とされる学力の獲得。これらのために「学校」での学びがあります。そして学習効果を高めるためには、授業はもちろんのこと、行事や遊び、友だちとの関係の中で挑戦したり、失敗したりしながら成長して行くことが実は最も重要だということです。「失敗は成功のもと」、これは私たち自身の子ども時代の経験だけでなく、最新のAIテクノロジーの研究成果においても示唆されています。2018年度、私たち、親や教師は子どもたちの可能性を信じ、失敗を受け入れることに意識を向けていけるようにと願っています。

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校内グリーン化プロジェクト~花と緑のあふれる学校~
 身近な植物が私たちの心理に及ぼす影響については様々な研究が行われ、室内に植物を置いた方が高い作業効率を示し、特に女性で効果が高かったとの報告もあります。今年度より専門家の監修のもと、屋内緑化を導入いたしました。葉だけの観葉植物は、花がついている植物よりも視覚への刺激が少なく、集中力を高める効果があるとされています。授業中に落ち着きを与えるだけでなく、休み時間の廊下などにおいても穏やかな雰囲気を作り出してくれることを期待しています。
 また児童玄関の花壇も、植栽の再整備をいたしました。これからも環境委員会の児童が関わり、維持管理を進めていく予定です。
 入学式には、この花壇の前に現3年生が育てたプランターのチューリップが並び、1年生を迎えました。咲き終わったチューリップの球根は、育ててくれた3年生の手によって、セントラルコートのフラワーベッドへ植え替えられます。今年、昨年植えたものがいくつか花を咲かせてくれましたが、いつの日か、花いっぱいで1年生を迎えられることを夢見ています。
 観葉植物からよい効果をもらうと共に、子どもたち自身も様々な形で栽培活動に関わり、自然を身近に感じ、愛する心が育つことを願っています。(理科 大澤)

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グローバルの取り組み
 汝の幼き日に汝の造り主を覚えよ」(コヘレトの言葉12:1)という聖書の言葉はよく用いられますが、幼少期や学齢期に神様のことを知ることが大切なのと同様に、異文化への理解や国際交流の機会も、できるだけ子ども時代に意識的に経験できるようにすることで、子どもたち自身が新しいことを受け入れる気持ちや、苦手なことに挑戦していく姿勢といったものが身についていくと考えています。
 2017年度より学校のレギュラープログラムとして1年生から英語の授業を始めました。そして、一歩進んだ異文化体験や夏の国際交流のプログラムとして、1年生から6年生までが参加可能な新潟県津南町でのアメリカンスタイルのアウトドアキャンプ「English Adventure」を希望者へ提供しています。(現在参加受付中)また2018年度からは、さらに先へ進んだ海外での「国際交流プログラム」もスタートすることになりました。海外でのプログラム実施については数年間、グローバル教育について考える教員のチームが検討を重ね、ヨーロッパや北米、オセアニア地域の英語圏の中から、たいへん親日家が多く、安全で、児童にとってのフライトの負担なども比較的少ない、オーストラリアを選びました。そして、多数の受入れ候補校の中から、信頼できる同じAnglican(聖公会)のつながりのある『Emmanuel Anglican College』と提携させていただくことになりました。引き続き、一つひとつの取り組みにご理解とご協力をお願いします。(教頭 吉田)

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立教小交歓会
 春の日差しが暖かくふりそそぎ、藤の花が咲き誇るなかで、今年も立教小学校の1年生と交歓会をおこないました。男の子に会うまで、緊張していた様子の子どもたちも、手作りのカードを交換し、手をつなぐと、あっという間にお友だちになることができました。うれしそうな表情で、手をつないでお散歩をしている様子は、見ている人が自然と温かい気持ちになるような、微笑ましい光景でした。「プレーデーでまた会おうね。」と再会を約束し、井の頭公園へ向かう男の子たちを見送りました。(1年 尾亦)

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6年生 小中連携理科講座 ~豚の眼の解剖をして、眼のつくりを理解しよう!~
 毎年人気の小中連携講座が4月5日に行われ、43名の希望者が参加しました。眼球の構造とはたらきについて高校の清水享祐先生に教えていただいたあと、本物の眼球を解剖しながら、視神経・角膜・水晶体・網膜など学んだことを一つひとつ自分の目で確かめました。高校1年生のお姉さんが班に1人付いて、切り方や観察のポイントを丁寧に教えてくださったので、安心して取り組むことができました。(理科 亀山)

児童の感想より
・豚の眼のまわりについている筋肉を取るのが意外と楽しかったです。筋肉を切るときに「ちがうものを切ったらどうしよう」と思っていたけれど、少しずつ慣れて面白くなってきました。
・豚の眼と人間の眼はだいたい同じなんだよ、と高校生のお姉さんが教えてくれました。私は自分の眼がこんなふうにできているんだなぁとおどろきました。眼球を半分にするのはむずかしかったけれど、清水先生が「ナイス半眼球」と言ってくれたのでうれしかったです。
・解剖することによって、大切な命をもらって理解できることの大切さを学ぶことができました。
・いままで何も思わず、さりげなくする“見る”という動作が、とてもすごいことだと感じました

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